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2012年10月7日03時00分
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液状化かさむ負担 横浜・小机地区、大震災で27戸傾く

写真:自宅の補修を続ける山下晃さん=横浜市港北区小机町拡大自宅の補修を続ける山下晃さん=横浜市港北区小机町

 東日本大震災で液状化の被害を受けた横浜市港北区小机町。大地震が起きると再液状化するおそれがあり、横浜市は周辺の地盤改良の検討を始めた。ただ、私有地の改良の費用は自己負担。家屋を修繕したばかりの被災者には重い負担になる。

 日産スタジアムが眼前に広がる小机町の住宅街。山下晃さん(65)は2日、はしごにのぼり、ひび割れが目立つ自宅2階の壁の補修を続けた。「二度と大地震が来ないことを祈るばかり。再び液状化なんてごめんだ」と話す。

 昨年の震災で、自宅は18センチ沈下し、食卓に置いた箸が転がってしまうほど傾いた。ジャッキで家を持ち上げて水平に戻し、タイルが崩れた玄関や風呂場を補修するのに約800万円かかった。「半壊」と認定されたが、市からの助成金は150万円だけだ。

 小机町では最大20センチ沈下し、27戸で建物が傾いたり、壁が壊れるなどした。一帯はもともと沼地や水田。県が震災後、ボーリング調査をした結果、地表から2〜3メートル付近が砂質で、地下水位も高く、液状化しやすい地質だった。そして「同程度の地震が発生した場合、再液状化する可能性がある」と結論づけた。

 横浜市は、27戸と周辺の住宅や市道の土壌改良の検討を始めた。地下水を抜き、セメントを注入して地盤を固めるなどの手法がある。来年3月末までに具体的な工法を住民に提案する方針だ。

 ただ、宅地部分の工事費は、住民負担が原則。世帯あたりの負担は数百万円規模になる。また、着工には住民の3分の2以上の同意が必要だ。

 山下さん宅には、3世代7人が住む。「子どもたちに安心して家を引き継ぐためにも、丈夫な家にしておきたい。市の説明に納得できれば、借金をしてでも負担に応じたい」

 横浜市内では、金沢区の柴町や福浦3丁目でも、海沿いの埋め立て地に建つマンション3棟などに液状化の被害があった。市はこの地域でも、土壌改良を行うか検討するという。(山口博敬)

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