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【地上デジタル放送】
 
公共放送のあり方論議再燃も デジタル放送カードキー

 次世代のテレビとなる地上波、BS両デジタル放送に「限定受信方式」が導入されることになった。カードキーを差し込まないと見られなくなるこの方式には(1)番組の大量不正コピーを防ぐ(2)視聴者の登録によってテレビをだれが見ているかを把握し、契約した視聴者にだけ見せる「スクランブル化」に利用できる、という二つの機能がある。今回NHKと民放が採用するのは(1)にとどまっている。

 (2)は有料放送のための機能なので、地上波とBSいずれも無料放送を行っている民放にとっては、将来有料サービスに踏み切る場合を除いて意味はない。

 しかし、受信料で成り立っているNHKにとっては意味合いが異なる。

 政府の規制改革推進3カ年計画(01年策定)では、NHKのBSデジタル放送について「スクランブル化」を検討することが盛り込まれた。

 検討作業にあたっている総務省によると、計画に先立つ行革論議の中で(1)NHK受信料制度については、視聴者の意思尊重と負担軽減の観点から、テレビをもつ人に契約を義務づけるいまの制度のままでいいかどうか、検討する必要がある(2)民放だけを見たい視聴者にも受信料を求めると、NHKと似たサービスを提供する民放を圧迫する(3)受信料を払っている人との公平性、NHKの経営実態の透明性の確保から、未契約世帯の解消策をとるべきだ──との考え方が出ていた。来年3月には結論が出る見通しだ。

 NHKは、放送法で定められた「あまねく全国に受信できるように豊かで良い番組を放送する」という公共放送の立場から、一貫して「スクランブル化はしない」と表明してきた。しかし、今回の限定受信方式導入は、11年のデジタル化完了に向けて、スクランブル化の導入、ひいては公共放送NHKのあり方をめぐる論議を再燃させる可能性がある。 (09/14 09:05)


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