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地上デジタル放送が一部地域で始まる12月1日を目前に控え、買い替えなど「特需」への期待と不安が関係業界で高まっている。東京・秋葉原の電気街は、液晶テレビの在庫が減る「品薄」状態の量販店が出るなど消費者の反応も上々。一方で、放送開始日に受信できないなどのトラブルを想定して、対応策を大急ぎで進めている。
「2カ月前から、地上デジタル放送を機にテレビを買い替える顧客が増えた」とJR秋葉原駅近くに20日開店した石丸電気の「テレビタワー」の担当者は話す。
店内に薄型テレビを国内最大級の300台も置くテレビタワーの出店が当たり、石丸電気は11月中旬までの液晶テレビの月間売上高は前年同期の約2倍。年末商戦に入った11月下旬の1週間は同2.8倍とさらに勢いづいた。30型の液晶テレビは在庫がわずかで、入荷状況が毎日心配だ。
家電メーカーにとって今年の年末商戦は、市場が急拡大する薄型テレビの「勝負を決する時」(大手)。液晶の最大手シャープ、プラズマ・ディスプレー・パネル(PDP)で先行する日立製作所やパイオニアに対し、出遅れたソニーや東芝などが機種の大幅増などで巻き返しをかける。薄型テレビの大画面が生きる地上デジタル放送は格好の宣伝材料だ。
だが、異例の「地域限定」となる地上デジタル特有の不安もある。
都内でNHK教育や民放のデジタル放送を地上波で受信できるのは、東京タワー周辺の12万世帯。業界団体などが1日に記念式典を開く赤坂プリンスホテルも受信できず、会場のテレビには光ケーブルを介し映像を流す。
しかも、受信可能地域でも、ビル陰などで電波障害がある家庭のテレビには映らない。あるメーカーの担当者は「受信できると思って購入した人から苦情が殺到しないだろうか」と心配する。気象条件などで地上波が受ける影響も予測しづらく、「受信状態に何らかの不具合が出ないか」(放送関係者)という懸念もある。
このため、家電業界などでは12月1日を「Xデー」と呼び、対策準備を進める。
日立は系列店などに、テレビ購入者への応対に向けたマニュアルを配布。「受信可能地域でも受信できない可能性があるなど、情報を包み隠さず伝えるように」(担当者)と脇を固める。
総務省も放送の受信に関する問い合わせのため電話相談センター(0570・07・0101)を設置した。
(11/28 22:12)
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