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【地上デジタル放送】
 
地域拡大、10月に前倒し 関東の地上デジタル放送

関東圏の地上デジタル放送のエリアのめやす(NHK教育と民放)
関東圏の地上デジタル放送のエリアのめやす(NHK教育と民放)

 年末に予定されていた関東での地上デジタル放送の視聴地域の拡大が、10月に前倒しされる見通しとなった。民放5局の視聴可能世帯数は、現行の約12万世帯から1都4県にまたがる約640万世帯に一気に増える。8月上旬から、東京タワーから発射する電波の出力を徐々に上げて試験放送を行う予定で、アテネ五輪中継をハイビジョン放送で楽しめる地域が広がることになる。

 昨年12月に始まった地上デジタル放送では、現行のアナログ放送との混信を避けるため、総務省がチャンネル変更などの対策を進めている。

 アナログ放送周波数変更対策と呼ばれるこの作業が終わらないと、デジタル放送の視聴地域を広げることはできない。前倒しが可能になったのは、作業が当初の予定より早く終わる見通しが立ったためだ。

 現在、民放とNHK教育の視聴地域は都心のごく一部しかカバーできていない。「民放にとってはエリアが拡大し約640万世帯になった後が実質上のデジタル開局」と話す民放幹部もいる。NHK総合はすでに約690万世帯をカバーしている。

 関係者によると、民放各社はまず8月上旬から、東京タワーから発射している電波を試験的に増力する。現行の15ワットから段階的に増力し、混信障害などをチェックしながら、今回のエリア拡大の目標の700ワットまで上げる。障害が発生していないことを確認したうえで、本放送に移る計画だ。

 試験放送中に障害が起きた場合にはいったん電波の出力を弱めることもある。このため、2カ月程度の試験が必要で、拡大した地域での本放送は10月初めになりそうだ。

 ハイビジョン映像が中心の地上デジタル放送の放送地域が拡大されれば、薄型大画面テレビの需要拡大につながるとの期待は産業界に強い。NHKの調べでは、地上デジタル放送を受信できるテレビやチューナーの今年5月の出荷台数は約10万台で、累計で約92万台に達した。

 総務省幹部は「試験という形でも、アテネ五輪を地上デジタルで見られる範囲が広がれば、その意義は大きい」とみている。

    ◇

 アナログ放送周波数変更対策 地上デジタルで使用予定のチャンネルが、アナログ放送ですでに使用されている地域では、各戸ごとに受信機のチャンネル設定を変更するなどの作業が必要になる。「アナアナ変換」とも呼ばれる。すべての世帯に必要な作業ではなく、対象は全国で426万世帯。費用は約1800億円で、昨年2月から6年間の予定で着手した。関東圏では140万世帯が対象で、5月末までに74万世帯が完了している。地上デジタル放送を見るには、対応テレビか専用チューナーを買う必要がある。現行のアナログ放送も11年までは見ることができる。

(06/21 16:52)


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