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ゆるキャラ王国・長野 アルクマは「経済効果1億円」

2012年11月23日0時51分

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 【軽部理人】実は、長野県はゆるキャラ王国だ。全国のナンバーワンキャラを決める「ゆるキャラグランプリ2012」(25日開票)には、県内から43体が出場、埼玉県(57体)、大阪府(55体)に次ぐ多さ。大会に出場していないキャラも含めれば、その数は100体以上とも。キャラへの期待感も様々なようだ。

■正統派「効果1億円」

 JR東日本の観光キャンペーンでデビューを果たし、その後は、県の観光キャラクターに。モチーフは県の特産品リンゴ――。「正統派」ゆるキャラとして、高い人気を誇るのは「アルクマ」だ。グランプリでも、県勢のトップを走っている。

 県庁の玄関には、ほぼ等身大の写真がある。一緒に記念撮影していた女性(30)によると、「何とも言えないゆるさが可愛すぎる」そうだ。

 長野をくまなく歩く、との由来通り、時には福岡県、ある時には栃木県と、週末は休みなく動き回る。2011年度の県の事業費は約4千万円にのぼる。

 経済効果ははっきりしない。ただ、アルクマ目当ての観光客やグッズ代などを考慮すると、「1億円以上はくだらないのではないか」との見方もある。県観光振興課は「経済効果も重要ですが、長野県の魅力を県内外に伝えることができれば十分。アルクマは、大きな武器になっています」と期待感も高い。

■地道派や乱立地域も

 日の当たる場所を歩くキャラがいれば、厳しい現実にさらされたキャラもいる。

 昨年のグランプリで、南箕輪村の「まっくん」と同票で348位の最下位だったのが、旧木曽福島町の地域キャラ「しまちゃん」だ。兄貴分の「福ちゃん」も300位台。その後は、「地道に足場固めをしたい」(木曽町)と、地元でのイベントを中心に活動を続け、今年の大会出場も見送った。

 それでも町の担当者は「人気投票の結果だけがキャラの価値ではない」という。

 予算規模は、アルクマよりも2桁少ない約50万円。他県への遠征を繰り返すなど、派手な活動はできない。一方で、特徴は、地元の高校生や年配者ら20人ほどで作るボランティア団体「福ちゃんの会」の存在だ。「どうすれば、より人気が出るか」などを話し合い、地元の盛り上げにつなげようと取り組んでいる。「妹がいれば面白いのでは」。しまちゃんも、そうした活動の中から生まれてきた。

 キャラに会おうと、イベントにやって来る地元のこどもたちがいる。高校卒業後、地元で働きながら運営に携わるメンバーもいる。

 「福ちゃん、しまちゃんがいることで、町外へのアピールと同時に、町内の結びつきも強めている。たとえ人気がいまいちでも、ゆるキャラ効果は抜群です」。町の担当者は、そう断言する。

 ゆるキャラ王国の中でも、乱立が目立つのが長野市だ。「六モンキー」(松代町)、「おしのちゃん・しの丸」(篠ノ井)、「めん子ちゃん」(信州新町)、「とがっきー」(戸隠スキー場)、「みずなちゃん」(長野市水道局)……。合併の影響もあって、地域や市の担当部署ごとにキャラがおり、正確な数ははっきりしない。

 これだけそろいながら、実は、市の「顔」となるキャラは存在しない。作ろうという動きもないという。

 なぜか。市の担当者は「長野市はオリンピックも開かれ、善光寺やスキー場と行った観光資源がふんだんにある。特別、頼る必要はない」と言い切る。

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