現在位置 : asahi.com > ニュース特集 > 子どもを守る > 記事 ここから本文エリア

マンションでの犯罪から子どもを守るために

2006年04月03日16時21分

 マンションでの犯罪から子どもを守るには何に気をつければいいのか。関係者に聞いた。

 昨年11月に女児殺害事件が起きた広島市立矢野西小学校のPTA会長、川田秀司さんは「なぜ子どもを殺すのか。全く理解できない」と憤る。事件以降、地域住民が協力して登下校の見守りを続け、人通りのない路地に立ったり玄関先まで子どもに付き添ったりしている。「しかし、マンションの場合は難しい。不審者を100%は見分けられない」と打ち明ける。

 警察庁によると、一戸建て住宅を除くマンションなどの中高層住宅では00年以降、毎年10万件を超える犯罪が起きている。一戸建てに比べて、窃盗や知能犯の占める割合が低く、殺人や強盗などの凶悪犯、傷害などの粗暴犯、わいせつ事件の割合が高いのが特徴だ。

 04年の中高層住宅での刑法犯は約10万5000件。このうち、凶悪犯は0.96%(1014件)で、一戸建て住宅の0.72%を上回る。わいせつ事件も1.29%(1353件)に対し、一戸建ては0.19%となっている。

 マンション住民向けにセミナーを催す防犯環境アドバイザーの高村聡さんによると、南側は窓が多く住民の視線が集まるが、北側は窓が少ないため、駐輪場や公園などの共有スペースがあると、そこが危険な場所になりやすいという。現場のマンションにはオートロックがないが、セキュリティーの高いマンションには警戒心が薄れる問題点もある。

 「子どもの危険回避研究所」所長の横矢真理さんは「カメラや住民との接触を嫌がらずに繰り返し侵入した今回のケースは特殊といえるが、『対策をしても無意味』などと考えるのは違う」と指摘する。近隣とあいさつをかわし、カメラを複数付けるなど、人目を増やして部外者が入りにくい環境にすることが犯罪を防ぐのに効果的であることに変わりはないという。

 子どもたちには、何をどう伝えるべきか。NPO法人「女性と子どものエンパワメント関西」理事長の田上時子さんは、「子どもが自分にとって嫌だと感じることをされたり、されそうになったりしたとき、『嫌だと言っていいよ。行動に移していいよ』ということを、日ごろから伝えておくことが大事」と訴える。「それでも防げない事件もあるだろうが、防げる事件もある。子どもの力を信じ、自分を守る方法を少しでも教えておくことが必要」と話している。

PR情報



ここから広告です
広告終わり

マイタウン(地域情報)

∧このページのトップに戻る
asahi.comに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。 Copyright The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.