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【シンガポール=古田大輔】マレーシアのピーター・チン・エネルギー・環境技術・水資源相は22日、2021年の稼働を見込んでいる同国の原発建設計画に遅れが出る可能性を明らかにした。訪問先のシンガポールで、朝日新聞など海外メディアの取材に応じた。
マレーシアは1千メガワットの原発2基の建設を計画しているが、同相は東京電力福島第一原発の事故によって「国民に原発事故への懸念が広がった」と指摘、「国民に情報を開示し、賛否を問う必要がある。時間がかかる」と語った。21年稼働とした当初計画について「変更は可能。遅れるかもしれない」と述べた。
日本はマレーシアと10年9月に原子力に関する協力文書を交わした。だが、福島第一原発の事故後に行われた、建設に向けた事業化調査の入札に日本企業は参加しなかった。