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東北電力は30日、管内(東北6県と新潟県)の家庭向け、企業向け電気料金を2013年度の早い時期に値上げすると発表した。東日本大震災の被災地も区別しない方針だ。今後、値上げ幅を詰め、経済産業省の認可が必要な家庭向けについて、年明け以降に申請する。認められれば、第2次石油危機後の1980年以来33年ぶりになる。
同社によると、原発停止で火力発電所の燃料費の負担が膨らんだことに加え、津波で主力の原町火力発電所(福島県)が、昨年7月の新潟・福島豪雨でも複数の水力発電所が被害を受けて復旧費がかさみ、13年3月期まで3期連続の純損失になる見通し。財務体質の悪化で、設備を保ったり、市場からお金を調達したりするのが難しくなり、電力の安定供給に支障を来すとして、値上げに踏み切る。
ただ、東北電による値上げは、震災からの復興に取り組む被災者や被災企業に水を差す。津波で被災し、11月にようやく工場を復旧させた宮城県塩釜市の水産加工会社の常務(52)は「自分たちは取引先に『値上げします』なんて口が裂けても言えない」。電気料金は月150万円ほど。値上げは再起を直撃しそうだ。