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■成熟する歌声 新たな響き
来年生誕200年を迎えるベルディの「オテロ」。73歳のベルディが「アイーダ」以来16年ぶりに世に出した歌劇だ。敬愛するシェークスピアの原作を、台本作家アリーゴ・ボーイトと練り上げた。1887年2月、ミラノのスカラ座で初演され、3カ月後にフェニーチェでも上演。熱狂的に支持され、すぐにメキシコ、ロシア、ハンガリーなどでも上演された。
舞台は地中海に浮かぶキプロス島。ムーア人ながらベネチア共和国軍の将軍にまで上り詰めたオテロが、部下ヤーゴの計略にはまり、妻デズデーモナの不倫を疑って身を滅ぼす悲劇を描く。