現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 特集
  4. 普天間移設の行方
  5. 記事

普天間「県外へ」決議、知事は明言せず 沖縄県民大会

2010年4月25日16時12分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

写真県民大会の最後を締めくくる「ガンバロー三唱」で気勢を上げる参加者たち=25日午後4時34分、沖縄県読谷村の運動広場、金子淳撮影

写真高校生代表であいさつする普天間高校の志喜屋成海さん(右)と岡本かなさん=25日午後4時14分、沖縄県読谷村の運動広場、溝脇正撮影

 米軍普天間飛行場の沖縄県内への移設に反対する県民大会が25日、同県読谷村運動広場で開かれた。主催者発表によると約9万人が参加した。普天間問題をめぐる県民大会としては過去最大規模で、仲井真弘多(なかいま・ひろかず)知事のほか、県内41市町村長も代理の2人を含め全員が出席した。「県内移設を断念し、国外・県外へ移設するよう強く求める」との決議を採択した。

 大会は民主、自民、公明、共産、社民、沖縄社会大衆の県内各党と市民団体、経済団体など281団体による実行委員会が主催。県内移設反対が県民の「総意」として示されたことで、鹿児島県徳之島へのヘリコプター部隊の移設と併せて沖縄県のキャンプ・シュワブ陸上部へのヘリポート建設を検討している鳩山政権は、いっそう厳しい立場に追い込まれた。鳩山由紀夫首相は25日夕、大会について、記者団に「まだ(詳細が)わからないから」と述べた。

 仲井真知事はあいさつで、「普天間飛行場の危険性を一日も早く除去せよ。過剰な基地負担を大幅に軽減せよ」と求めた。ただ、県外への移設要求は明言せず、鳩山政権に対しては「公約に沿ってネバーギブアップ、しっかりやってもらいたい」と期待感を表明。「(沖縄の基地負担は)日本全国でみれば、差別に近い印象すら持つ。基地負担の軽減に手をさしのべていただきたい」と訴えた。

 政権関係者は、知事が「県内移設反対」を明言せず、大会が懸念していたような「反鳩山」一色に染まらなかったことで、徳之島とキャンプ・シュワブ陸上案の可能性がぎりぎり残されたと受け止めている。沖縄県の負担軽減を求める声の高まりをてこに政府案を早急にまとめ、米国や関係自治体との協議を本格化させたい考えだ。

 だが、徳之島案には米国側が否定的で、島の3町長も政府側との面会を拒否したまま。「5月末決着」が絶望的な状況は変わっていない。

 このため、外務省や防衛省内には、名護市辺野古沿岸に滑走路を建設する現行案を修正して打開を探る動きもある。具体的には沿岸部にくいを打って滑走路を建設する「桟橋方式」などが検討されている。とはいえ、過去に検討されて消えた経緯がある上、首相自身がなお県外移設を強く求めていることから、政府案として一本化するのは困難と見られる。

 現行案の移設先を抱える名護市の稲嶺進市長は「最低でも県外と言ってきた軸足が定まらず迷走を繰り返している」と政権を厳しく批判。「辺野古回帰論など、場当たり的で節操のないやり方は県民を愚弄(ぐろう)するもので許せない。私は名護市民に約束してきたことを最後まで信念を持って貫き通す」と、名護市移設を認めない考えを強調した。

PR情報
検索フォーム

おすすめリンク

都、地権者、中国とのやりとりを明らかにし、決断までの動向を徹底検証する。

元外務省国際情報局長で作家の孫崎享氏が、日米同盟や安全保障などを語る。

総選挙を前に強まる「民自公大連立」の流れ。その中心に元首相がいる。

普天間飛行場の機能、米軍の役割とは。基地問題を追い続けた記者がひもとく。

加藤千洋さんの記事を配信中。第一線の論客と朝日新聞の専門記者が、「タイムリーで分かりやすい解説」を提供。

現在の沖縄が抱える政治・経済的な問題をもっと知ろう


朝日新聞購読のご案内