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基地を拒む、母として 歌手UAさん 沖縄の痛み訴える

2012年9月9日7時52分

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写真拡大高江ヘリパッド建設反対派テントの前で、息子の莞紗(かんしゃ)君を抱くUAさん=沖縄県東村、関田航撮影

写真拡大「子どもたちのためにも、あきらめることはできない」。オスプレイ配備反対の県民大会に参加するUAさん=沖縄県東村高江

 沖縄の「神秘さ」にひかれた。東日本大震災を機に移り住んだ。そして「基地の島」を目の当たりにした。「ダメなものはダメ。母親として、沖縄の住民の一人として、オスプレイに反対し続けます」。そんな思いを語る歌手がいる。9日、米新型輸送機オスプレイ配備に反対する県民大会に参加する。

 1995年にデビューし、命や自然をテーマにした独特の世界を個性的な歌声で表現するUA(ウーア)さん(40)。沖縄本島北部の東村(ひがしそん)に、夫(30)と3人の子どもと一緒に暮らす。

 昨年3月、東日本大震災での原発事故を知り、神奈川の住まいを離れた。放射能の不安のない場所を求めて居を構えたのが東村だった。2007年に訪れた際、「地球と人間をつなぐへそ」のような豊かで神秘的な森に魅せられた。今は田畑を耕し、のんびりした生活を送る。

 沖縄での暮らしは「戦争をたえず意識させられる日々」でもあった。森の上を米軍機が飛び、兵士を乗せた車が生活道路を行き来する。

 村の高江地区では米軍のヘリコプター着陸帯の建設が計画され、反対する住民の座り込みは6年目に入った。オスプレイはそのヘリ着陸帯でも訓練する予定だ。「沖縄の基地問題を知ってはいたけれど、住んでみて少し苦しみがわかった。これまで内地が見て見ぬふりをしてきたことも」

 なぜ、森を壊して新たな軍事施設をつくるのか。なぜ、沖縄が拒んでも国は耳を貸さないのか。県内外のライブで高江やオスプレイのことを訴え、座り込みのテントに1歳の息子、莞紗(かんしゃ)君を抱いて応援に駆けつけることもある。

 「オスプレイ配備は全国が注目している。内地との懸け橋になって沖縄の問題を訴えるのが『移住組』の使命」と思うUAさん。こんな願いも抱く。「配備をとめることができたら、沖縄に大きな勇気になる。それが普天間返還の糸口になれば」(奥村智司)

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