
新型輸送機オスプレイが米軍岩国基地を離陸し、国内での準備飛行が始まった=21日午前9時24分、山口県岩国市、藤脇正真撮影

米軍岩国基地を離陸し、準備飛行を始めた新型輸送機オスプレイ=21日午前9時25分、山口県岩国市、本社ヘリから、福岡亜純撮影

米軍岩国基地で準備飛行に向けた作業が進む新型輸送機オスプレイ=21日午前7時38分、山口県岩国市、本社ヘリから、福岡亜純撮影
米海兵隊は21日、米軍岩国基地(山口県岩国市)に一時駐機させている新型輸送機オスプレイの準備飛行(試験飛行)を始めた。日本政府が出した「安全宣言」を受け、オスプレイが国内を飛ぶのは初めて。山口県下関市沖の訓練空域で飛行を重ね、10月中に米軍普天間飛行場(沖縄)への本格配備を目指している。
基地には12機が駐機しており、21日午前9時20分ごろに最初の1機が基地を離陸し、9時50分すぎに2機目が飛び立った。午後0時半すぎまでの離陸回数は8回。外務省が在日米軍司令部から受けた説明では、準備飛行は午前8時〜午後6時を予定している。
オスプレイを巡っては、配備先の沖縄を中心に反発の声が広がっている。国は6月、普天間配備を前にいったん岩国に陸揚げする案を山口県や岩国市に打診。福田良彦市長は一時駐機の受け入れについて市議会で「早期に一定の方向性を報告したい」と理解を示していた。
ところが、米フロリダ州でオスプレイが墜落。市議会がオスプレイの一時駐機などに反対する意見書を可決するなど、地元は態度を硬化させた。しかし米軍は7月23日にオスプレイ12機の岩国基地への陸揚げを強行。「国防政策に協力的」とされる岩国でも反発の声が強まった。
政府は、モロッコとフロリダで起きた墜落事故について分析し、二つの事故は人的要因によるもので機体に不具合はないと結論づけた。日米合同委員会で東北から奄美大島までの各地で実施される低空飛行訓練の高度を150メートル以上とすることなどで合意したのを受け、政府は19日にオスプレイの飛行について安全宣言を出した。
今後は岩国基地で機器が正常に機能するかチェックし、パイロットの練度や技量を確認するために下関沖で飛行する。27日に国会議員や地元の首長らを対象にした体験搭乗を実施し、その後に普天間に移動する予定だ。(渡辺翔太郎)