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16歳が見たオスプレイ配備 緊迫の普天間写した2千枚

2012年10月15日9時33分

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写真拡大フェンスをつかむ人と、向こう側に立つ米兵。「手を撮りたいと思いました」=9月30日午後2時27分、沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場大山ゲート前、比嘉緩奈さん撮影

写真拡大整列して壁をつくる警官たち。「みんな同じ格好をしているのが面白いと思いました」=9月30日午後3時3分、沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場大山ゲート前、比嘉緩奈さん撮影

写真拡大フェンスの横でカメラを手にする比嘉緩奈さん=9月30日午後、沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場大山ゲート前

写真拡大比嘉緩奈さん。使っているカメラはニコン「D7000」。写真部の先輩がコンテストの賞品として獲得した学校の備品だ=9月30日午後、沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場佐真下ゲート前

 【古城博隆】「どうして、こうなってしまうんだろう」。戸惑いながら、沖縄の16歳はカメラのシャッターを押した。米軍の新型輸送機オスプレイが配備される前後の普天間飛行場ゲート前。市民と警官隊がぶつかり合う緊迫感のなかで、2千枚の表情を切りとった。

 飛行場のある宜野湾市に暮らす浦添工業高校2年の比嘉緩奈(かんな)さん。7月の全国高校写真選手権大会(写真甲子園)で優勝した写真部3人のひとりだ。

 9月30日、日曜日の朝。市民が普天間飛行場の各ゲートを封鎖したと、新聞で知った。自宅に近いゲートまで歩いて30分ほど。何が起きているのか、見てみたいと思った。本土復帰40年をテーマにした県内の写真コンテストも気になっていた。

 「お前ら本当に沖縄の警察か」「おじい、おばあが悲しんでるよ」。バリケード代わりの車12台がふさぐゲート前で、怒号が聞こえた。車を移動させようとする警官隊と市民が押し合っている。「カメラを向けていいのかな」。いつもの教室や海、森とは違う被写体。気後れしそうになった。

 人垣に近づいた。女性が車の下に潜りこんで抵抗している。おじさんが「撮ってみんなに伝えてくれよ」と、足元を開けてくれた。しゃがんで構えたが、女性の様子は暗くて写らない。警官が足の位置を変えた。「私を踏みつけないようにしてくれたのかな」。でも、どうして、やさしい沖縄の人同士が向き合わされるんだろう。

 帰宅して迷った。あしたは学校がある。オスプレイもくる。ゲート前で会った人たちはあんなに頑張っている。どうしよう。

 翌10月1日朝、車で学校に送ってくれる父親に「撮りに行く」と切り出した。「きょうしか撮れないんだから行きなさい」と許してくれた。

 ゲート前でビラをもらった。ドイツ語で書かれたことばの意味も教わった。「本当の自由は自分たちで勝ち取らなければならない」。みんなこんなに怒っているのにオスプレイは空からやってきた。だから行動を起こそう、と。

 オスプレイ自体は撮らなかった。抗議の赤い風船をふくらませる人、差し入れを分け合う人。そんな姿を撮り、午後から登校した。2日間でとらえた2千枚のうち1枚を、写真コンテストに出すつもりだ。

 基地は生まれたときから身近にあり、学校でもあまり話題にならない。オスプレイは訓練を始めてしまった。「どうしたらいいかは分からないけど、みんなあきらめていない。私も納得するまで撮ってみたい」

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