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普天間、夜・早朝訓練4倍 オスプレイ近く本格運用

2012年10月14日6時34分

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写真拡大ブルービーチ訓練場付近を飛行するオスプレイ=12日、沖縄県金武町、上田幸一撮影

写真拡大米軍普天間飛行場を離陸するオスプレイ=5日、沖縄県宜野湾市、関田航撮影

写真拡大米軍普天間飛行場に着陸するオスプレイ=12日、沖縄県宜野湾市、上田幸一撮影

写真拡大伊江島の空母艦載機離着陸訓練施設=9月9日午後4時30分、沖縄県伊江村、谷津憲郎撮影

写真拡大伊江島の空母艦載機離着陸訓練施設(手前)=9月9日午後4時30分、沖縄県伊江村、谷津憲郎撮影

図拡大オスプレイが訓練する主な着陸帯

表拡大沖縄での年間訓練回数の変化

 【木村司】米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備された新型輸送機オスプレイ12機の本格運用が近く始まる。旧型の輸送ヘリと比べると、普天間飛行場では夜間や早朝の使用が3.7倍に増え、訓練の回数は伊江島で2.3倍になる。そんな実態が、米海兵隊の環境審査報告書から浮かび上がった。

 報告書は配備後の環境への影響について米側がまとめ、防衛省が6月に公表した。その内容を詳しく見ると、オスプレイが拠点とする普天間飛行場では全機種の年間訓練数が11%減の2万780回になる。だが、旧型ヘリとオスプレイでは、午後10時〜翌午前7時の離着陸訓練回数は年76回から280回に増える。

 深夜や早朝の普天間の使用について、日米政府は96年に「必要最小限にする」とする騒音防止協定を結んだ。今年9月の安全宣言でも同じ文言を繰り返した。県幹部は「夜間や早朝に4倍近く増えるのに、『必要最小限』と言えるのか」と疑問をはさむ。

 県は今月、普天間飛行場近くでのオスプレイの騒音を83.7〜89.2デシベルと発表。工場やカラオケ店の中と同程度とされる90デシベルに近い数字だ。

 県内では北部訓練場やキャンプ・シュワブ、キャンプ・ハンセンなど主に50カ所の着陸帯で実戦訓練をする。旧型ヘリは年間に2万1290回飛行し、オスプレイの本格運用後は2万564回に減る。しかし、米軍が訓練に適しているとみる施設では飛行回数が増える。

 最も負担が大きくなりそうなのは、米軍の補助飛行場がある伊江島だ。米軍佐世保基地(長崎県)の強襲揚陸艦ボノム・リシャールの甲板にそっくりな滑走路があり、オスプレイが離着陸訓練をする。有事にはボノムに載せられ、洋上から出動すると想定されているからだ。5カ所の着陸帯も含め、年2880回の訓練回数は本格運用後、6760回に増える。伊江島で全米軍機の飛行は、年6204回から1万84回へと1.6倍になる。

 島はこれまで、読谷村(よみたんそん)で続いていた落下傘降下訓練の移転も受け入れてきた。大城勝正・伊江村長は「防衛政策に協力してきた。そのうえの訓練増に納得できるはずがない」と憤る。

 金武町(きんちょう)のブルービーチ訓練場には、着陸帯が2カ所あり、年間で計28回の訓練が1680回に増える。日本政府は07年、着陸帯は基本的に1カ所だけを使うと町に約束したが、その後も使われ、町は抗議してきた。米軍は本格運用後も2カ所を頻繁に使う方針だ。儀武(ぎぶ)剛町長は「政府がだましているとしか思えない。強引なやり方を進めるなら基地の返還要求も考える」と語気を強める。

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