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九州市長会「オスプレイ反対」採択せず 失望広がる沖縄

2012年11月9日0時6分

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写真拡大九州市長会の総会で、沖縄へのオスプレイ配備に反対する決議案への賛同を呼び掛ける名護市の稲嶺進市長(中央)=7日、沖縄県宮古島市、沖縄タイムス提供

 沖縄県宮古島市で8日まで開かれた九州市長会で、米新型輸送機オスプレイの沖縄配備に反対する決議の採択が見送られた。沖縄県以外の九州の一部市長が「国の専管事項。決議はなじまない」などと反対。名称や内容を変えて採択したが、「骨抜き」決議に沖縄から失望の声が広がった。

 決議の原案は地元の県市長会が7日の総会で提案した。全会一致が原則の意思決定をどう進めるか。8県の市長会長や理事らが8日にかけて対応を話し合った。

 「負担の軽減」をうたう決議名に変わり、内容もトーンダウンした。原案から、オスプレイ配備の撤回を求める文言を削除。オスプレイへの沖縄県民の不安に理解を示しながらも「これ以上、沖縄県に負担を押しつけることがないよう」と改め、12機の配備を実質的に認めた。

 7日の総会で、米軍基地を抱える長崎県佐世保市の川田洋・副市長は「オスプレイ配備は国防に関する問題。市長会が反対するのはなじまない」と発言。「日米安保体制を堅持し、できるだけ国策に協力するのが(市の)基本姿勢だ」とも述べた。

 佐賀県神埼(かんざき)市の松本茂幸市長も決議に反対。「国を守るために(沖縄配備が)必要なら協力すべきだ。どこに配備するかは国が判断すべきこと。反対のための反対になってはいけない」と取材に答えた。

 一方で、福岡と沖縄以外の6県は、地元で実施される可能性のある米軍機の低空飛行訓練については中止を求め、全会一致で議案を可決した。九州市長会長の釘宮磐・大分市長は「修正案で沖縄の理解は得られたと思う。低空飛行への反対は国の専管事項に立ち入ることにはならない」と語った。

 しかし、修正案を理解し、受け入れる声は沖縄で聞こえない。県内の全41市町村は、オスプレイが配備された普天間飛行場の県外移設を求め続けてきた。総会で、儀間光男・浦添市長は「沖縄ならいいが、九州なら困るという発想は到底理解できない」、稲嶺進・名護市長は「『沖縄の負担を理解できる』というが、絶対に理解できていない」とそれぞれ反発した。

 九州市長会の理事で、7日夜から文言の修正にあたった島袋俊夫・うるま市長は「釈然としない思いで、夜も眠れなかった」と明かす。「基地負担の議論は避けて通れないのに、自分たちにとって厳しい議論はしたくない。そんな本土側の本音を初めて聞いた気がする」と語った。

    ◇

【決議の主な変更点】

◆変更前

「沖縄県への新型輸送機オスプレイ配備に反対する決議」=政府においては、更なる負担を強いられる沖縄県民のオスプレイ配備反対という不退転の決意を真摯(しんし)に受け止め、直ちに沖縄県への新型輸送機オスプレイ配備を撤回するよう強く求める

◆変更後

「沖縄県への過重な基地負担の軽減を求める決議」=九州市長会は、沖縄県民のこうした声を真摯に受け止め、政府に対し、これ以上、沖縄県に負担を押しつけることがないよう強く求める

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