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オスプレイ事故調に米軍圧力 機体不調の報告、変更迫る

2012年7月16日5時52分

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写真拡大米フロリダ州のマクディル空軍基地の滑走路を走るオスプレイCV22=2007年4月撮影、AP

写真拡大オスプレイの事故について説明するハーベル氏=米ジョージア州アトランタ、望月洋嗣撮影

 米空軍の新型輸送機オスプレイがアフガニスタンで不時着して4人が死亡した一昨年の事故で、事故調査委員長を務めた空軍幹部がエンジンの不調が事故につながったという報告書をまとめたところ、内容を変更するよう上官から圧力をかけられたことが分かった。

 2010年9月まで、空軍仕様のオスプレイCV22を運用する空軍特殊作戦司令部に勤めたドナルド・ハーベル退役准将が、朝日新聞に証言した。ハーベル氏は、同年4月にアフガン南部で起きた事故後に調査委員長に任命され、8人のスタッフと原因を調べた。

 事故では20人の乗員のうち、操縦士ら4人が死亡。アフガンに配備されたCV22の初の死亡事故だった。

 調査委は、後続機が撮影したエンジンの煙や、操縦士らがエンジン不調を思わせる会話をしていたという証言などから、事故で死亡した操縦士が出力を上げようとしたのに十分な推進力を得られなかったという見方を報告書に盛り込んだ。

 だが、同年8月にこうした内容を説明した調査委に対し、司令部のワースター司令官(空軍中将、当時)は強く反発。説明を約15分で打ち切り、「悪いが、いかなるエンジンの不調があったとも考えられない」と言い渡して報告書を作り直すよう命じた。

 調査委が8月下旬に内容を変えないまま報告書を提出したところ、司令部はオスプレイの開発を担当した米軍の部署に独自に事故の分析を依頼。司令部はその結果を元に、エンジンの不具合は事故と関係ないという公式見解を出した。

 調査委の報告書は同年12月に公表されたが、司令部の公式見解も付記された。軍事専門メディアは当時、司令部内で見解が対立する異例の事態だと報じた。

 ハーベル氏は、「調査委の法務担当者は、上官が調査をゆがめようと軍の階級を不当に利用したと言っている」と指摘。「オスプレイはとても物議を醸している機体だ。米議会が軍事予算削減を目指すなか、否定的な情報が出て欲しくないと思ったのではないか」「オスプレイのエンジンの信頼性は疑問で、改善の余地はある」と語った。

 一方司令部は、朝日新聞に対して「機体不良を知らせる警告音が出ておらず、乗組員が話し合った様子もないことから、エンジン不調が事故原因ではないと結論づけた」と答えた。

 CV22は今年6月にはフロリダで訓練中に墜落。沖縄に配備が予定される海兵隊仕様のMV22も今年4月、モロッコで墜落した。(ワシントン=望月洋嗣)

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