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〈メディア激変28〉自治体から―3 街づくりに新たな発想

2010年5月14日22時51分

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写真「よこまき」を作る様子を動画中継する細谷拓真さん(右端)と高橋淳さん(右から2人目)=秋田県横手市

 「どんどん進化するYokotterの動きには、我々が見習うべきスピード感があります」

 秋田県横手市は3月、街おこしグループ「Yokotter」(ヨコッター)について、ツイッターでそう紹介した。

 「ヨコッターが市を引っ張り、住民との距離を近づけたと感じる」。ツイッターを担当する市経営企画課の村田清和さん(47)は言う。

 ヨコッターとは何か。代表の大学院生細谷拓真さん(32)と、副代表で横手市のホテル支配人高橋淳さん(35)は幼なじみ。「ツイッターで地元横手の誇れる点を全国に発信し、子どもを育てたいと言われる町にしよう」と酒席で盛り上がったのがきっかけだった。

 昨年12月22日、高橋さんがその内容をツイッターに書き込むと、横手出身者らから「面白そうだ」という声が相次ぐ。8日後の30日には、市民や出身者ら15人ほどが集まり、ヨコッターが誕生した。ハッシュタグ「#yokote」をつけて情報発信している。

 細谷さんは2月1日、五十嵐忠悦市長を訪ねた。市が掲げる「食と農からのまちづくり」にも、農作物をツイッターでアピールすれば生かせるなどと提案。市は9日後にはツイッターを始め、ヨコッターへの協力を約束した。

 ヨコッターは次々と企画を打ち出す。廃止が検討された秋田内陸線の話題が投稿されると同線で旅をした。かつて市内で食べられた、お好み焼きに似た「はしまき」を食べたいと投稿があると、横手焼きそば入り「よこまき」を考案した。

 ツイッターを駆使した行動力がいま、横手駅前の再開発事業に生かされようとしている。市や商店主らの地権者が再開発組合を作り、事業は大詰め。10月には商業施設がオープン予定だが、店舗はほとんど埋まっていない。

 そこでヨコッターが協力することになった。市都市計画課も「新しい発想がなかなか出てこない。ツイッターに寄せられた声を集め、提案できるヨコッターへの期待は大きい」。

 細谷さんは「広場を活用し、テークアウトの店はどうか。稲庭うどんなら高校生も買えるかな。レンタサイクル店でアイフォーンを貸し、観光アプリで店を選べばいい」。ツイッターで投げかけ、アイデアを膨らませていく。

 ヨコッターのメンバーには横手市や秋田県の職員もいる。その一人、市観光物産課の大友幸憲(たかのり)さん(36)は「ツイッターに反応し、実行しようと試みている。市も協力することで、真の意味で市民参加の街づくりができる手応えがある」。(坂田達郎)

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