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〈メディア激変39〉発祥の地から―6 市役所、苦情にスピード対応

2010年5月28日20時27分

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写真サンフランシスコ市で2009年6月、記者会見に臨むニューソム市長(右)とツイッター共同創業者のビズ・ストーンさん=ロイター

 「歩道の縁石の塗装について、ネット上で要望できるページを、市のポータルサイトに載せてほしい。電話はとても面倒だから」

 米サンフランシスコ市に住む詩人のシッド・ハレルさん(38)は4月末、サンフランシスコ郡・市が運営する苦情・問い合わせ用のツイッター「@SF311」に、そう書き込んだ。

 46分後。市からの返事がさっそくツイッターで返ってきた。「縁石の塗装についてのページを、5月末か6月にはサイトに加えます」とあった。

 経緯はこうだ。数年前まで、ハレルさん宅前の私道の縁石には駐車禁止を表す赤色が塗られ、「みんなきちんと決まりを守っていた」。しかし、次第に塗装ははげ、最近は自宅前をふさぐ不法駐車が目立つようになっていた。市の担当部署に相談しようと何度も電話したが、なかなかつながらない。

 いらだって市のサイトをのぞき、窓口になりそうなページを探してみたが、見当たらなかった。代わりにあらゆる苦情や意見を受け付ける市のツイッターのアカウントが目に入り、要望を書き込んだのだった。

 「返事なんて期待しないで書いたから、びっくりした」とハレルさん。不法駐車の問題解決はこれからだが、ツイッターを通じた素早い対応にはうれしくなり、「サンフランシスコのみなさん、@SF311をまだフォローしてなかったら、するべきです!」と、自身のツイッターで呼びかけた。

 サンフランシスコ郡・市が「@SF311」を始めたのは2009年6月。自治体のツイッターとしては米国初だった。

 「311」は元々、電話による苦情・問い合わせの共通番号だ。どこに連絡していいか分からない市民のため、主な自治体が24時間受け付け、担当部署と連携して対処してくれるサービスだ。同郡・市も07年3月から採用している。この仕組みを応用して、電話だけでなく、ツイッターでも受け付けるようにした。

 77人いるオペレーターが、常時30〜40人の態勢で市内のコールセンターに詰め、日々届く書き込みをチェックしている。時には、市側から「ガス漏れがありました」「(市営鉄道)ミュニに遅れが出ています」「ジャパンタウンの桜祭りを見逃さないで」といったお知らせも発信する。

 「@SF311」を導入したきっかけは、09年3月上旬、ギャビン・ニューソム・サンフランシスコ市長(42)のツイッターに、市民から届いた一本の書き込みだった。(藤えりか)

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