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〈メディア激変183〉電子書籍元年、その後―2 専用端末が相次ぎ登場

2011年1月7日17時52分

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写真ソニーは1400冊の本を実際に用意し、すべて「リーダー」に入るとアピールした=昨年11月、東京都港区、坂田写す

 「電子書籍専用」をうたった端末が昨年12月、相次いで登場した。紙と同じ感覚で読めるモノクロの電子ペーパーを使ったのが特徴。もともと紙の本が好きな人もターゲットだ。

 ソニーが販売を始めたのが「リーダー」。「文庫本サイズに1400冊分の本が入る」とアピールする。パソコンから書店「リーダーストア」に接続し、ダウンロードする仕組みだ。

 前月にあったソニーの電子書籍事業の発表会。米国ソニー・エレクトロニクスの野口不二夫シニア・バイス・プレジデントは、北米市場を例に「紙のビジネスが減っているのではなく、(紙と電子で)市場全体が大きくなった」と説明。「(アイパッドなど)タブレット型の汎用(はんよう)端末が出てくると電子書籍専用端末がいらなくなると言われるが、専用端末も伸びている」と、読みやすさにこだわる需要の広がりを強調した。

 KDDIの端末は「ビブリオ・リーフSP02」。同社の書店「リスモ・ブックストア」から携帯通信や無線LANを通して書籍を購入できる。約3千冊分を保存でき、1回の充電で約50冊相当の読書が可能という。スタート時点で約2万点のコンテンツを用意した。

 ソニーとKDDIの各書店は、両社と凸版印刷、朝日新聞社の4社が設立した配信会社「ブックリスタ」から電子書籍を調達する。書店の作り方はそれぞれ異なるが、購入できるコンテンツはほとんど同じだ。

 ブックリスタの今野敏博社長(53)は音楽配信サービス「レコチョク」元社長。昨年12月21日にあったビブリオ・リーフ発売の記者会見で「音楽配信でCDの売り上げが減ったというのは誤解。レコード会社は配信でヒットさせ、CDを売ることを考えている。減り止まりを支えたのが配信」とし、「アメリカでも出版社が本の売り上げが減ると心配した時期があったが、この1年でそうでないことが明確になった。日本でも同じ状況が生まれる」と自信を見せた。

 シャープは情報端末「GALAPAGOS(ガラパゴス)」を投入した。大きさが異なる液晶画面の2機種で、新聞や雑誌の自動配信が最大の売りだ。昨年末までに、「TSUTAYA」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)との共同出資会社から調達した約3万点のコンテンツをそろえた。

 シャープネットワークサービス事業推進本部の松本融・商品企画担当チーフ(41)は「まず先に、端末という『場』が広がれば、その上でコンテンツサービスが花開いていくのでは」とみる。(坂田達郎)

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