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〈メディア激変213〉どうなる地デジ―2 普及率全国最低で奮起

2011年2月18日17時32分

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写真沖縄でアナログテレビを見ていた人は、この「砂嵐」の画面を6回、計30分も目にすることになった=1月29日午後1時29分、サンエー那覇電器館withデオデオ

 沖縄の那覇空港。市街地へ向かうモノレールに乗ろうとして、車体の派手さに驚いた。

 黄色地に太い文字で「今年7月アナログ放送終了」「地デジの準備はお早めに」。シカのキャラクター「地デジカ」の絵も描かれている。

 この「地デジカGo」は、アナログ停波まで半年に迫った1月24日に走り始めた。昨年9月の総務省調査で、沖縄の地デジ普及率は78.9%と全国最低。危機感を深めた総務省やテレビ局が、独自の試みに挑んでいるのだ。

 1月29日には、琉球放送、沖縄テレビ、琉球朝日放送の民放3局がそろって、アナログだけ午後1時から55分間の特別番組を流した。地デジ化の説明をはさんで、停波後の「砂嵐」画面が5分ずつ計6回。出てくる文字をつなげて応募すれば、デジタルテレビが当たる仕掛けも。

 応募は約2千件、各局への苦情などは63件だった。「砂嵐を強制的に見せるのは、アナログ視聴者いじめだ」といった声のほか、こんな素朴な疑問もあった。「チューナーって何?」

 琉球放送の屋我明・技術局長(54)が語る。「我々にとって当たり前の初歩的なことも、わからない視聴者がいるんですね。もっとかみ砕いた表現が必要だと勉強になりました」

 3月中に2回目の放送をめざすという。

 なぜ、沖縄は普及率が全国最低なのか。「県民所得の低さに加えて、のんびりした県民性が大きい」と屋我さんは見る。「ぎりぎりでも何とかなるという空気が強い。でも、7月は電器屋さんがエアコン設置に大忙し。テレビまで手が回らないのではと心配しています」

 総務省沖縄総合通信事務所の津幡岳弘デジタル放送受信者支援室長(43)は2年前、家電店からの苦情にびっくりした。「エアコンで忙しいのに、テレビまで売らせるのか」と。家電店がない離島が多いのも悩みだ。販売業者を連れて行ったり、近くの郵便局に申し込んでヤマダ電機が安く売る企画をやったり、苦労が続く。

 「でも」と津幡さんは言う。「地域共同体が生きていて、最後は子供や孫がお年寄りの面倒を見るのが、大都会とは違う強みです」

 確かにそうなのだろう。那覇市の家電店で、デジタルテレビを新機種に買い替えていた井原正子さん(57)は「いま使っているデジタルテレビを実家の母にあげます」と話していた。

 UHF民放の人気で、地デジに必要なUHFアンテナが設置済みの家が多いのも利点だ。チューナーさえつければ、地デジが見える。今後はそんな告知に力を入れる、と津幡さん。

 沖縄の普及率は、意外に早く高まるかもしれない。(編集委員・隈元信一)

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