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〈はぐ〉不妊治療――「2人でいい」ふっと楽に

2010年11月2日15時12分

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写真インタビューに答える香坂みゆきさん=東京都目黒区、林正樹撮影

 周囲の何げない言葉に傷ついたり、先の見えない不安にさいなまれたりしながら、人知れず多くの女性たちが不妊の悩みを抱えている。なかなか子どもに恵まれず、通院していたことのあるタレントの香坂みゆきさん(47)に、経験や思いを語ってもらった。

 長男と次男の時を合わせて5年ほど通院し、検査や漢方薬の服用はしたものの、体外受精など高度な治療はすることなく妊娠できました。ですから、深刻な不妊に悩んでいる方に何かをお伝えできるような立場にはありません。

 でも、子どもが出来づらくて通院していたというのは、風邪をひけば内科に行くのと同じで、全く隠す必要のないことだと思うので、これまでも聞かれれば答えるようにしてきました。

 あいさつ代わりのように「お子さん、まだ?」と聞いてくる方々と同様、私も31歳で結婚した時は、結婚し、望めば妊娠できると思っていた1人でした。でも、気になり出すと「まだ?」がものすごく刺さってくる。仕事柄、街を歩いていても見知らぬ人から「まだなの?」なんて。

 子どもを持つ、持たないはとても個人的な、一番小さな家族である夫婦の問題。いくら親や近しい人であっても、ともかく本人たちからの報告を黙って待っていてほしいと思います。

 年齢のこともあってプレッシャーを感じ、友人の妊娠報告を素直に喜べない自分がとても嫌だったりしたこともありました。でも通院を始めて3年ほどたった頃、夫が「まあいいじゃん。2人で暮らしていったって。それはそれで楽しいよ」と言ってくれ、ふっと楽になりました。通院にも飽きてきて、サボったりしていた頃に妊娠したんです。

 34歳で長男を出産。「2人目もすぐに」と望んでいたけれど、やはりなかなかできずに、通院を再開しました。でも、次男の時も、結局は薬の服用もサボって旅行をするなど、気が抜けた時に妊娠。ですから、私の場合は精神的なことが本当に大きかったような気がします。

 うちは結果的に2人の子に恵まれたので、「お宅はいいじゃないか」と言われればその通りです。ただ、子どもを産まないから、産めないから、自分は劣っているんだとは思ってほしくない。それだけは伝えたいです。

 子どもを育てる人生も、そうではない人生も、同じように様々な曲折がある。何より必要なことは、自分は本当に何を望んでいるのかを考え、その都度パートナーとよく話し合うことだと思います。どんな人生になるにしても、「これが自分たちが選んだ道なんだ」と納得して乗り越えていけるかどうかが大切なんだと思っています。(聞き手・三島あずさ)

     ◇

 〈こうさか・みゆき〉 14歳で歌手デビュー。歌手やタレントとして活躍するほか、13歳と8歳の2男の母として、子育て関連のイベントなどにも数多く参加している。夫はタレントの清水圭さん。

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