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2012年7月22日23時14分

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いじめられている君へ

《いじめられている君へ》土井隆義さん

写真:土井隆義さん拡大土井隆義さん

■友達づくり、苦手でいい

 私が住んでいる茨城県は今年、竜巻の大きな被害を受けました。竜巻は理由もなく動き回り、人がいる場所に迫ります。天災だから被害に遭(あ)った人に責任はありません。いじめは人災ですが、ターゲットにされたあなたに責任がないという点では似ています。

 竜巻もいじめも、被害を避ける合理的な方法は、まず逃げることです。竜巻では進行方向から横に逃げるように、いじめに遭ったら、相手と同じ土俵から下りてしまうことです。

 私は大学で、なぜ若い人が今の世の中で生きづらいのかを研究しています。そこで思うのは、「絆(きずな)」や「つながり」が重視されすぎているということです。

 親も先生も「人間関係を大切にしなさい」と言います。友達が少ないと、「私ってコミュ障(コミュニケーション障害)?」と不安になる人もいます。「相手といい関係を作り、損なわないようにしなければ」と信じ込んでいませんか。私はそれを「つながり過剰症候群(しょうこうぐん)」と呼んでいます。

 過去に創造的な仕事をした人の多くは、孤独を抱えていました。人と違うから独創的な仕事ができるのです。空気を読み、周囲に合わせる必要はありません。孤独になっていいんです。

 人間関係は偶然の出会いの産物。学級なんて、あなたの意思とは無関係に作られている。級友との今の関係にこだわる必要はありません。いずれ、気の合う相手はきっと見つかります。

 自分を「生まれつきのいじられキャラ」などと決めつけないでください。中学校でしんどくても高校に上がるだけで世界は変わる。学校で全然目立たなかった人が、社会に出た途端(とたん)に生き生きする例もたくさんあります。今、友達づくりが苦手でも、まったく気にする必要はないのです。(どい・たかよし=社会学者)

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