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2012年7月25日22時28分

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いじめられている君へ

《いじめられている君へ》斎藤孝さん

写真:斎藤孝さん拡大斎藤孝さん

■1人になって読書しよう

 君が今、少しでも嫌(いや)な目に遭(あ)っているなら、けっして「大丈夫」と言ってはいけない。きちんと声をあげよう。まず、親に話す。「心配かけたくない」なんて思わないで。親は君が話してくれた方が安心なんだ。親はきっと一緒(いっしょ)に怒(おこ)り、行動してくれる。

 親から相手の親や先生に話してもらう。それで解決しなければ、校長、教育委員会、文部科学省と、より上の組織(そしき)に訴(うった)えていこう。

 大丈夫。いま、大津市のいじめ問題が注目されている。この時期だからこそ、学校、教育委員会、文科省はいじめにしっかり対応してくれるはずだ。大津の悲惨(ひさん)な事件をむだにしないためにも、君が受けているいじめを訴えてほしい。

 いじめの多くは限られた時期、狭(せま)い人間関係の中で起こる。ずっと続きはしない。友達関係はクラスが変われば変わるし、高校、大学と進めば違(ちが)った人間関係ができる。だから、今はつらくても、何年かやり過(す)ごせば大丈夫かもしれない。友達だと思ってる人からいじめられることも多い。その場合、「友達でいたい」と我慢(がまん)してしまうから抜(ぬ)け出せなくなってしまう。でもさ、そんな友達、いなくたっていいじゃないか。もう、つるむのをやめてみてはどうだろう。

 孤立(こりつ)するのはさみしい? 「たとえ1人でも生きていくんだ」という独立心(どくりつしん)は、小学生や中学生にとっても大切なことだよ。

 読書をしたらどうかな。僕も子どものころ、さみしいときには本を読んだ。本は自分の世界を広げてくれたし、嫌な気持ちを軽くしてくれた。本があれば1人でも十分(じゅうぶん)楽しかった。いや、読書に集中するために「1人でよかった」と思えるくらいだった。

 僕のお薦(すす)めは、「トットちゃんとトットちゃんたち」(黒柳徹子)、「だいじょうぶ3組」(乙武洋匡〈ひろただ〉)、「心に太陽を 唇(くちびる)に歌を」(藤原正彦)かな。(さいとう・たかし=教育学者)

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