イラン南東部で発生した大地震の被災者を救援するため昨年末から現地入りしていたNPO法人「日本レスキュー協会」(本部・兵庫県伊丹市)の救助隊員6人と救助犬3頭が6日朝、関西空港に帰国した。被災地バム市では計21遺体を発見、収容したが、記者会見した副隊長の真野充弘さん(31)は「ほとんどの建物が倒壊し、泥と砂でにおいがしにくいため救助犬には困難な現場だった。生存者が発見できず残念だ」と話した。
同協会の救助隊は阪神大震災をきっかけに発足した。地震発生翌日の昨年12月27日に日本を出発。現地時間の翌28日昼にバム市に入り、イラン軍などと協力しながら住宅地の捜索を続けた。28〜30日で18カ所を捜索したが、救助犬が激しくほえたりすることもなかったという。
海外での活動に初参加した隊員の生越桃子さん(25)は「風が強く土ぼこりが常に飛んでいて、犬はくしゃみをするなど過酷な状況だった」、真野さんは「気温は零下7度程度まで冷え込んだ。『家族がここに埋まっている』と捜索を懇願する被災者の姿が目に焼き付いている」と現地の状況を語った。
(01/06 11:44)
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