ブッシュ米大統領は26日、イランで起きた大地震に関する声明を滞在先のテキサス州クロフォードの自宅農場で発表し、犠牲者への哀悼の意を示したうえで、「イランの人々を助ける用意がある」と述べた。ロイター通信によると、マクレラン大統領報道官は記者団に対し、「負傷者や被災家族らを支援するために協力したい」と述べ、被災者らに対する人道支援の意向を示した。
米国は、テヘランで79年に起きた米大使館占拠人質事件を機に、80年からイランと国交を断絶しており、具体的な支援方法などについては明らかになっていない。米国務省が援助支援策を近く発表するとしている。
ブッシュ大統領は02年の一般教書演説で、フセイン体制下のイラク、北朝鮮とともにイランを「悪の枢軸」として名指しで非難、同国の核兵器開発疑惑などに厳しい姿勢をとってきた。一方で、イラン領内にいるとされる国際テロ組織アルカイダのメンバーの引き渡しなどをめぐり、今年初めからジュネーブでイラン側と非公式に接触するなど関係改善の動きも探っている。
(12/27 10:43)
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