イラン南東部ケルマン州バムで26日未明に起きた地震で、イラン内務省は27日、死者2万人、負傷者3万人以上と発表した。軍のほか、スイスやドイツなどの救助隊が続々とバム市内に入っているが、約11万人が住む周辺村落への救助活動はまったく行われておらず、ムサビラリ内相も同日、「犠牲者は、大幅に増える可能性がある」と語った。
またAP通信によると、現地で救援活動の指揮に当たる政府当局者は、死者が最終的に4万人にのぼる可能性があると述べた。バム市内の一つの通りでの1時間の作業だけで、200人もの遺体を搬出した例もあるという。
国際社会の救援も始まった。27日早朝、第一陣としてスイスの救助隊が到着。英、独、ロシアからの救援隊も続々と被災地に入った。
ただイラン国営テレビによると、救援活動は人口9万人のバム市街地に限られているという。周辺村落は放置されたままで、被災状況もはっきりしていない。こうした地域では、夜間には気温が氷点下に下がるため、犠牲者がさらに増えることが懸念されている。
(12/27 21:46)
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