イラン南東部バムで起きた大地震の被災者救援のため、日本政府が派遣した国際緊急援助隊の医療チームの本隊が30日昼(日本時間同夕)、ケルマンに到着した。31日にバムの被災地に入る予定で、1日に100人程度の被災者を治療する活動を2週間程度続ける方針だ。
本隊は、鵜飼卓・兵庫県災害医療センター顧問(65)ら医師4人と看護師7人、薬剤師ら計18人。緊急援助隊法に基づいて国際協力機構(JICA)の呼びかけに応じて全国の病院から集まった。
一行はケルマン市内で、バムの被災地を現地視察した先遣隊から報告を受けた。テヘランから31日朝に到着する計4トンの医療品や機材を受け取り、1日からバムで医療活動を始める方針だ。
鵜飼顧問は「地震発生から4日が経過し、新しい外傷を負った患者の発生はないとみられるが、負傷した被災者は汚れた水でウイルス感染などを起こしている可能性がある。適切な措置を早急に講じる必要がある」と語った。
岡山大学医学部の講師、中田敬司さん(44)は99年にコロンビアとトルコ、台湾の大地震の被災者救援に参加して以来、国際援助隊に参加するのは4度目だ。「隊員の安全対策も考えながら、力を尽くしたい」と話した。
(12/30 22:41)
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