イラン南東部ケルマン州で発生した大地震の救援活動の一環として、援助物資の輸送任務にあたる航空自衛隊のC130輸送機2機が30日、愛知県小牧市の小牧基地を出発した。同日中にシンガポールで援助物資を積み込み、1月1日に被災地から北西に約200キロ離れたケルマン空港に到着する予定。
国際緊急援助隊派遣法に基づくもので、外務省からの協力要請を受け、防衛庁が派遣を決めた。同法に基づき自衛隊が海外派遣を行うのは4回目となる。
この日は午前10時過ぎと同20分過ぎ、隊員や家族約150人が見送る中、同基地所属の隊員を中心とする33人が2機に分かれて出発した。また、輸送機の受け入れ準備や宿泊手配などの要員として、ほかに7人の隊員が民間航空機で同機の経由地などに向かった。
1月下旬に予定されているイラクへの派遣要員は、今回の任務には含まれていないという。
指揮官の林忠良・2等空佐は「準備は若干慌ただしかったが、これまで海外派遣は数多く行っており、自信を持って任務を実施できると確信しています」と話した。
同機はシンガポールで、国際協力機構(JICA)が備蓄しているテントや毛布などを数トン積み込み、1月1日にアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビとケルマンとを1往復して物資を輸送、5日に帰還する予定だという。
(12/30 22:56)
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