イランの大地震で、学校の授業再開に向けた準備が5日、始まった。子どもたちは当分、コンテナを改造した臨時教室で授業を受ける。学校に勤める教職員の半数近くが死亡し、親を失った孤児は約6千人にのぼるという。
この日、町中心部の広場で「教師登録」の手続きがあった。近く再開する学校に教師を割り振るための作業だ。バム周辺には日本の小中高校などに当たる学校が約280カ所あったが、震災で大半が倒壊。約2千人いた学校教職員のうち約半数が死亡、子どもたちの安否確認もできていない。
集まった約100人の教師は互いの無事を抱き合って喜んだが、亡くなった家族のことが話題にのぼると涙を流した。
子どもたちが授業を受けるのは、コンテナを改造した8畳ほどの教室。20人分のいすと机、黒板が備え付けてある。早ければ今週中にも授業を再開するという。
小学校教師トハレさん(45)は児童14人の担任をしていたが、1人が死亡、ほかの児童の安否は不明という。トハレさんは「一日も早く子どもの顔を見たいが、今は家族の生活を守ることで精いっぱい」と話した。
(01/06 12:10)
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