政府は13日、昨年末の地震で大きな被害を受けたイラン南東部バムの文化遺産を修復するため、ユネスコ(国連教育科学文化機関)に日本が信託している基金を通じて50万ドル(約5250万円)を拠出することを決めた。日本人専門家を派遣し、遺跡の耐震構造の構築などバム遺跡の保存・修復に充てる。また日本からイランに対し、その機材提供のための1億5000万円を上限とする無償資金協力を行う。
川口外相が記者会見で明らかにした。バムはテヘランの南東約1000キロに位置する古都で、城壁に囲まれた古代の城塞(じょうさい)跡が有名。ユネスコの世界遺産登録にも申請されている。
今回の地震でバムでは3万人以上が死亡。遺跡も8割以上が崩壊した。イラン文化遺産局のバム事務所が崩壊したため、遺跡の記録データの大半も埋もれたという。こうした事態を受け、国連がイランの文化遺産救済の緊急アピールを出した。
(01/13 23:20)
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