フセイン大統領が議長を務めるイラクの最高決定機関、革命指導評議会(RCC)は18日、米国が突きつけた最後通告を拒否、大統領や2人の息子の亡命には応じられないとの決定をした。イラク国営テレビなどが伝えた。フセイン政権が亡命拒否の意思を明確にしたことで早期開戦の公算はさらに大きくなった。
同テレビはフセイン大統領を交えたRCC会議が徹底抗戦の姿勢を確認したと伝え、国民に対し「イラクは米英など外国が決めた運命や指導者を選ぶことはない」「イラクは米国の侵略と対峙(たいじ)する用意があり、大勝利しよう」と呼びかけた。
一方、フセイン大統領とともに米国から亡命を求められている長男ウダイ氏も18日、所感を発表し、亡命の拒否と徹底抗戦の意思を明確に示した。ロイター通信が伝えた。
同氏は所感の中で、「この最後通告は能力も適性もまったくない人物から出されたものであり、ブッシュ(米大統領)とその家族こそ米国を去るべきだ」と反論。さらに、「我々と戦う米国人の妻や母親たちは、涙ではなく血を流して泣くことになろう」と、米国による攻撃を牽制(けんせい)した。
フセイン大統領と一緒に亡命を求められている2人の息子のうち、ウダイ氏は新聞やテレビ局を経営する実業家で、次男クサイ氏は共和国防衛隊など精鋭部隊を率い、首都バグダッドの防衛を任されている。
(03/18 22:14)
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