英議会下院は18日、ブレア政権が対イラク軍事行動に踏み切る方針の是非を問う投票を実施した。「イラクの武装解除を実現するため、必要とされるあらゆる手段を講じる決定を支持する」との政府提案の動議に、全議員の約3分の2にあたる412人が支持。反対は149票にすぎず、ブレア首相は、開戦へ向けて議会の同意を取り付ける形を整えた。
2月26日に行われた前回の投票と比べ、首相の対イラク武力行使に反対する与党議員は20人程度増加したと見られるが、政府が懸念していた与党労働党を含む160〜200人の大規模な造反は起きなかった。
投票に先立つ討論でブレア首相は「フランスが(米英スペインの決議案に対して)拒否権を使う姿勢を変えない状況で、湾岸へ派遣した部隊を待たせ続けるわけにはいかない」とフランスを強く批判した。
世論調査でも、圧倒的に優勢だった反戦派に対し、戦争容認派が巻き返しつつある。18日付ガーディアン紙によると、イラク攻撃を支持する回答者は38%で、1カ月前を9ポイント上回った。不支持は44%で、8ポイント下がっている。
議会前の路上では18日深夜まで、数百人の市民が戦争反対を叫び続けた。反戦団体は今週末、ロンドンなどで再び大規模な抗議行動を計画している。
(03/19 10:51)
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