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バグダッドで19日に国連現地本部を狙った爆弾テロ事件で、重傷を負ったセルジオ・デメロ国連事務総長特別代表(55)が同夜、死亡したことを国連当局が発表した。国連によると、デメロ氏を含む国連スタッフなど死者は少なくとも17人、負傷者は100人以上に上る。自爆テロと見られ、国連を標的としたテロとして過去最悪の事件となった。AP通信は死者20人と伝えた。米国主導で占領政策が進む中、イラクの復興や人道援助を担ってきた国連活動は深刻な困難に直面する。米英の占領政策にも大きな痛手となる。
国連報道官は「トラックに積まれた爆弾が爆発した」と語った。米ニューヨーク・タイムズ紙は、目撃者の話として、高速で走ってきたミキサー車が現地本部の周囲の外壁の前にある駐車場に突っ込み、爆発したと報じた。AP通信によると、自爆車両の運転手と見られる遺体の一部が見つかった。同通信は、突っ込んだ車が約230キロの爆薬を積んでいたとの米政府当局者の見方も伝えた。テロ組織などによる犯行声明は出ていない。
爆発地点は国連現地本部周辺に最近防御用に造られたコンクリート壁の外で、建物3階にあるデメロ氏の執務室から約15メートルの距離だった。米英の暫定占領当局(CPA)のブレマー代表は、デメロ氏を狙った犯行の可能性を指摘した。
AFP通信によると、デメロ氏は爆発時に、3階の執務室にいて崩れたがれきの下敷きになったという。当初は意識はあったが足を鉄材に挟まれ動きがとれず、1時間以上かかって救出されたが助からなかったという。
デメロ氏の死亡に対して、ブレマー代表は「彼の死は、イラク国民と国連と、占領当局にとっての大きな損失だ」とする声明を発表した。またイラクの統治評議会もテロに対して、「イラクの安定と再建を損なう犯罪行為」と非難する声明を出した。
デメロ氏は7月にCPAが統治評議会を任命するにあたって、当初は諮問機関の役割を表明していたブレマー代表に対して、評議会に実質的な権限や役割を与えるよう求めたとされる。同評議会の発足式では「イラクが全面的な主権を回復するための大きな一歩だ」と祝辞を述べた。
ただし、米英主導で進むイラクの復興事業では、省庁はすべてCPAの監督下にあり、国連が事業を提案しても、CPAが決定しなければ実施は制限される。イラク国内には国連が復興により主体的な役割を担うことを求める声は強いが、実質的には米英の下請け機関的な役割になっていた面もある。
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デメロ氏は48年リオデジャネイロ生まれのブラジル人。国連コソボ暫定行政支援団(UNMIK)の臨時特別代表や国連東ティモール暫定行政機構(UNTAET)の事務総長特別代表を務めた後、国連人権高等弁務官になり、今年5月にイラク問題担当事務総長特別代表を兼任。翌6月からイラクで国連機関の責任者として現場を指揮していた。
(08/20 12:27)
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