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【イラク国連本部爆発】
 
「国連も敵」に強い衝撃 「活動壊滅、一から出直し」

 国連本部はバグダッドでの国連現地本部爆破に強い衝撃を受けている。中堅幹部を中心に死傷者が出ている模様で、国連のイラクでの活動は「壊滅状態。一からのやり直しを求められる」(国連外交筋)。イラク再建で米軍に代わって国連が前面に出れば、一部イラク人の敵対的な感情も和らげられるのではないかという期待が国連にはあった。しかし、事件は米国への抵抗を続ける勢力から、国連も「米国にくみする勢力」の一部とみられている現実を突きつけた。

 国連では19日午前、安全保障理事会に事件の概要の説明があった。議長国シリアのメクダット次席大使は協議途中で記者団の前に現れ、テロ攻撃を非難するとともに「この事件でイラクの人々を助けようという国際社会の意思がくじけることはない」と語った。

 バグダッドの国連現地本部は出入りに二重三重のチェックが必要なうえ、デメロ氏にも6人の警護要員、2台の防弾ガラス車を付けて安全に配慮していた。施設や要員の安全はジュネーブ条約にのっとって占領国である米英軍が責任を持つとされており、国連外交筋は今後、米英軍の責任問題が浮上するという見方を示した。

 また、国連のイラク担当者は、7月ごろから現地での襲撃のパターンが米軍中心から援助関係者や一般人に広がっていることに危機感を強め、近く国連各機関の警備態勢を見直す予定だった。

 イラク戦争は安保理決議を得ずに行われた。国連はその有用性を問われた。戦後復興も戦勝国・米英を中心に進み、国連の役割は人道面を中心としたものに限られてきた。

 国連はイラクでの新憲法制定や総選挙、新政府樹立といった政治的な分野でも中心的な役割を担い、それで「有用性の回復」を図ろうとしてきた観がある。フランス、ロシアといった開戦に反対した安保理理事国が、再建への関与を狙ってそれを後押しした。

 14日に採択された安保理決議は、国連の各機関を統合して国連イラク支援団(UNAMI)の設立を決めた。イラクで活動してきた各機関を統合しただけのものだが、国連が設立を契機にイラクでの活動の強化を図っていたのは間違いない。今回の事件は、こうした国連側の意図をくじき、態勢立て直しを余儀なくさせるものとなった。 (08/20 08:30)


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