イラクで武装グループに拘束、殺害された福岡県直方市出身の香田証生(しょうせい)さん(24)の告別式が5日午後、同市頓野の善光会館直方会場で営まれた。香田さんや両親の友人ら約400人が参列。式後、父の真澄さん(54)が「息子の生還を自分のことのように祈ってくれた全国の方々にお礼を申し上げたい。息子の死を無駄にしないよう、家族で力をあわせて生きていこうと思います」とあいさつ。参列者が黙祷(もくとう)する中、出棺した。
式には、事件の現地対策本部長を務め、遺体に付き添った谷川秀善外務副大臣のほか、稗田慶子・副知事、向野敏昭・直方市長らも出席した。
キリスト教式の告別式は、正午から約1時間にわたって執り行われた。参列者は賛美歌を合唱し、献花した。参列者によると、母の節子さん(50)は「遺体は帰ってきたが、イラクに平和が戻るまで、魂は帰ってこないのかもしれない」とあいさつしたという。
香田さんが通った直方セントポール幼稚園の教諭山下章子さん(26)は「このような形で命が奪われ、本当に悲しい。安らかに眠ってほしい」と話していた。
(11/05 19:23)
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