イラクで解放された今井紀明さん(18)、高遠菜穂子さん(34)、郡山総一郎さん(32)は現地時間の16日昼前にバグダッド国際空港を出発、同日午後2時42分(日本時間同7時42分)、ドバイに到着した。16日に関西空港を出発した高遠さんの弟修一さん(33)、今井さんの兄洋介さん(23)らと17日にドバイで合流し、18日に帰国する見通しだ。
ドバイ国際空港に到着した3人は、健康診断のため市内の病院「アメリカン・ホスピタル」に救急車で向かった。高遠さんは救急車を降りて知り合いの報道関係者を見つけ、笑顔でお辞儀を繰り返した。その後、泣き顔になって両手で顔を覆った。
3人が身を寄せた在バグダッド日本大使館では出発前、大使館員が人質生活について事情を聴いた。政府関係者によると、3人は食事をきちんと与えられ、暴行を受けることもなかったと話したという。
一方、ドバイで合流する家族2人は出発前に東京で記者会見し、洋介さんが「3人が言わなくてはならないこと、理解してほしいことがたくさんあり、それを伝えに行きたい」と話した。
16日、アンマンからドバイ入りした逢沢一郎・現地緊急対策本部長(外務副大臣)は3人を病院に訪ねた後に記者会見した。事件の中心部分については「なお2人の邦人が消息を絶っている」と言及を避けた。
バグダッド近郊で14日、拉致されたとみられるフリージャーナリスト安田純平さん(30)と市民団体メンバー渡辺修孝さん(36)については、16日、福田官房長官が記者会見で「どういう状況にあるか分かっていない。事実関係を確認しているところだ」と話した。
(04/17 02:33)
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