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捨てるに捨てられない、家族の思い出のつまったモノありませんか?エピソードと共にご紹介ください
マンガ家の天久聖一さんとしりあがり寿さんが家庭遺産の魅力を語りました。動画もお楽しみください
あなたの家族の思い出を、遺産として登録する家庭遺産!
今週もおなじみ「ぼろぐるみ」から、壮絶な闘病を物語る感動の逸品まで、
貴重な家庭遺産が集まりました!
それでは早速ご覧いただきましょう!
No.029
ぽち
私が4歳くらいの頃に母から受け継がれたねこのぬいぐるみです。推定40歳。
小さいころは首に巻いて出かけたりキャラクターにして漫画を描いたりしていました。
初見で猫だとわかってくれたのはいまだに三歳のいとこ1人だけです。
胴体の綿はほぼなくなってしまい、頭部と手足もだいぶ怪しい感じになってきています。
所有者ネーム りもと なつみ
No.030
うさぎのティッシュカバー
ある日、保育園から帰った娘が「まま、いいものあげる。なんでしょう」といって自慢げに取り出しました。
紙で作られたピンク色のうさぎの顔としっぽがゴムテープでつなげられています。
何に使うのかと思っていたら、「どうするかおしえてあげる」といって、得意満面でティッシュボックスにとりつけました。
「まま、つかうから。いいでしょう」3歳の娘が初めて作ってくれた母の日の贈り物でした。
当時は花粉症でティッシュが手放せなかったのです。
夫と二人で不覚にも泣きそうになりました。
今、娘は中学生。親にも反抗するようになりました。
うさぎは耳が曲がり、ゴムが伸びてしまいました。
大変なこともあるけれど、うさぎを見るとちょっとうれしくてにっこりしてしまいます。
所有者ネーム とも まま
No.031
ボラギノール軟膏のチューブ
私が大学生の頃、痔を患っていた父は、ボラギノール軟膏を使っていました。
何度も薬局に買いに行くのが恥ずかしく、また、母や私に買いに行かせるのも申し訳ないと思っていたようで、
一度使い始めると最後の最後までほじくり出して使っていたらしく、
ある日、洗面所のゴミ箱にこのような状態になったボラギノールのチューブを見つけてギョっとしました。
思わずつまみ上げてみると、こんなになるまで使われたボラギノールがなんだかかわいそうに思えたので、捨てずに缶に入れて保管しました。
その後手術し、現在はもう父の痔は治っていますが、
これを見ると、痔だった頃の父の、つらいけどボラギノールを買いに行く回数を減らしたかったという葛藤、
そして「完全に使いきってやる」というボラギノールに対する執念を想像して、いまだに笑ってしまいます。
所有者ネーム おかめちゃん
いかがだったでしょうか?
家庭遺産はどの家庭にも、必ずひとつはあるものです。
年末の大掃除に、みなさんの家庭で発掘された遺産を、是非お送りください!
以下の投稿フォームから簡単にご応募いただけます。
また、応募された方には全員に、「家庭遺産認定書」を送らせていただきます。
みなさまからの、味わい深い遺産をお待ちしております!
1 あなたの家の家庭遺産を写真に撮り、それにまつわるエピソードと共にお送りください。
2 応募いただいた家庭遺産について、より詳細なエピソードをお聞きする場合がございます。その際こちらから連絡を差し上げますので、連絡をとれるご自身のメールアドレスと電話番号をご記入ください。
3 認定された家庭遺産は、朝日新聞デジタルと一部紙面で順次掲載します。またご応募いただいた方には左の認定証をメールでお送りいたします。
家庭遺産第1号となったこのボール。でもちょっとサインが変なような…
実家に帰ると突然あったというこの看板。しかし、寡黙だった父には言えなかった言葉があった。
ちょっとサイコな見た目…。でも実は娘を思う家族のほっこりする物語が隠れている
現在も成長し続けているというこのボール。よく見ると、値段にもこだわりが光る
手作りのこたつ天板…。でも使い方はちょっと違う。…え、鑑賞用?
小学校の頃転校した友達から届いたという消しゴム。4文字に託された思いとは
おばあちゃんが社会人の孫にくれたキューピー。今バッグの中にあるものは・・・
高校時代につくったという粘土人形。体はボロボロなのに勇ましい表情をするのには理由があった。
ぼろぼろのぬいぐるみ。でも家族の愛情もわたもあふれています…
前回に続く「ボロぐるみ」。遺産という理由には、夫への優しい視線があります。
母がUFOキャッチャーでとってくれたベビーミニーちゃん…。20年間毎日いっしょ。
ドワンゴの会長室の扉に突然飾られた「条件」、実はこれあの人に譲ってもらったそう
今でも時たま鞄の中のこの「宝くじ」を見るたびに、厳格な父を思い出します。
~家庭遺産委員長・天久聖一さん寄稿~
家庭遺産。それはどこの家庭にもある、家族にとって忘れられない思い出のつまった宝物です。世界遺産が後世に残したい人類共通の遺産なら、家庭遺産はその家庭バージョン。家族だけが知っている、もっとささやかな遺産です。
それは他人から見るとぜんぜん意味のないものかもしれませんし、場合によっては当の家族からも迷惑がられているものかもしれません。たとえばお父さんが家族の白い目もかえりみず集めたコレクション。お母さんが突然つくりだした奇妙な手芸品、こどもたちが幼い頃つくった謎の工作。旅行先で浮かれて買ったものの、いまは押入で埃を被っている土産物などなど。
そんな捨てるに捨てられない、けれどたしかに家族の歴史を刻んだ宝物を発掘、紹介するのが私たち家庭遺産委員会の活動です。あなたの家庭に眠る貴重な遺産を、その遺産にまつわるエピソードを添えてお送り下さい。あなたの思い出がつまった家庭遺産には、世界遺産以上の価値があるはずです。きっと。
1989年、マンガ家としてデビュー。現在は演劇脚本、小説執筆、映像制作など多方面で活躍している。マンガのバカドリルシリーズや、ほぼ日刊イトイ新聞での連載「味写道」「家庭遺産」を執筆。
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