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11月16日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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お待たせいたしました!
あなたの家族の思い出を、遺産として登録する家庭遺産!
今回は新企画、会社遺産を含む三つの遺産をご紹介します!

No.024

去って欲しい社員の条件

弊社の川上量生会長が、部屋の扉に飾っている
「去って欲しい社員の条件」です。
現在の東銀座のビルに移る前、
ある日突然会社に飾られました。
会長自身は、こういうことを言わない性格の人なので、
社員はどちらかといえば面白がって写真を撮ったりしていました。
今となっては慣れてしまい、あまり気にせず過ごしていますが、
社外から来た人の中には、会長室に入る前にギョッとして
扉の前でしばらく足を止めて読んでいる人もいます。

実はこれ、スタジオジブリの鈴木プロデューサーが、
ある会社を訪れた際に落ちていたものを拾って、
ジブリに飾っていたもの。
川上が鈴木さんから分けていただきました。
鈴木さんは、「これを飾っていた会社は潰れたんですよ」と言って笑っていたそうです。
でも、ちょっとどきっとする、考えさせられる文章ですよね。

東銀座のビルに移ってくるときは、さまざまなものを捨てたのですが、
この「去って欲しい社員の条件」はいまでも大切に飾られています。
我々にちょっとした教訓を与えてくれる「遺産」なのです。

所有報告ネーム  ドワンゴ社員

家庭遺産

ドワンゴと言えば、言わずと知れたニコニコ動画をはじめ、いまのネット界を象徴する企業。
川上量生氏も、同社を兼務しつつスタジオジブリの見習い社員となるなど、名物会長として有名です。

さて、そんな会長室の扉に掲げられているというこの社訓。
ユニークな言葉も去ることながら、その入手経緯に驚かされます。
ジブリの鈴木プロデューサーから、ドワンゴの川上会長へ。
名だたる著名人の手を渡りながらも、その出自は倒産した会社という、
まるでもとは質素な茶碗でありながら、有名人に受け継がれることでお宝になった茶器のようではありませんか。

それにしてもこのセンス……。
よく居酒屋のトイレに掲げてある「親父の小言」に通じるものを感じます。
たしかに深い含蓄もある。でもある意味そんな”俗っぽさ”も含めて面白がる社風。
ひと筋縄ではいかないセンスに、ドワンゴ躍進の理由を垣間見た気がしました。
貴重な会社遺産、ありがとうございました!

No.025

偶然の山田

次男が幼稚園に通ってた時「お母さん、見て見て!」と、園で作ったプラ板を自慢気に持って帰ってきました。
まだ漢字もひらがなも書けないはずなのに、そこには「山田」と書かれていました。
私が「…山田!?」と驚いていると、次男も???顔。
よくよく聞いてみると、「山」は確かに初めて覚えた漢字らしく漢字として書いたらしいのですが、
「田」は漢字ではなく、「これ、窓だよ~」というのです。
同じ黒で、しかも隣に描いたことで、
「山田」に見えたこの偶然がとても嬉しく、捨てられない大切な思い出になりました。

所有者ネーム つるさん かめさん

家庭遺産

エピソードを読んでいて、実は僕も途中までは「???」だったのですが、
意味が分かった途端、笑ってしまいました。
そうですよね。子供がぜんぜん自分とは違う名字を(しかも堂々と)書いていたら、
そりゃ「なんで?」と思いますよね。

理由が分かれば「なーんだ」でおわりです。でもこれはかなり複雑なミステリです。
なぜならこのミステリは、ご家族だけにしか通用しない。
ぜんぜん事情を知らない人から見ればこれは
「へえ、山田って子の工作なんだ」としか思えないわけですから。

しかもその種明かしがいいですね。
田が窓だったとは!
これはどんな名探偵でもなかなか解けないと思いますよ。
でも象形文字的に考えると、田は「まど」と読んでもオッケーな気がします(笑)。
子供の無意識の行為って、ホント小説より奇なりです。
楽しい遺産ありがとうございました!

No.026

リストバンド

母が亡くなってからは、しばらく気持ちの整理がつかなく1年ほど経った頃、
数少ない母の遺産を整理をしていたら箱に入っていた小さなリストバンドが出てきた。
それは私が赤ん坊の時にしていたもので、母が今まで大事に保管をしていた。

でもなぜ生前の母は私にこのリストバンドを見せなかったのか、
ふと疑問に思ったが、これは私に譲渡するものではなく、
母親自身が息子を生んだ証として40年以上大切に持っていたんだろうと。
母親にとっての宝物だったんじゃないかと、今は亡き母に問いかける。
亡くなった父もこのことは知らなかっただろうし、これはささやかな自分と母を結ぶ遺産だと思う。

所有者ネーム 河村 直樹

家庭遺産

新生児に巻かれたリストバンド、まさに命の象徴です。
母子の証というとヘソの緒が定番ですが、リストバンドもまた、赤ちゃんが世の中の一員として認められた証として、とっておく人が多いと思います。
ウチでも大切に保管しています。

我が子が生まれた日の記憶は、親にとって一生心の支えになるものだと思います。
息子がどんなに成長しても、お母さんはそのバンドに巻かれた小さな手を折に触れ思い出し、生涯忘れなかったに違いありません。

いかがだったでしょうか?
今回は家庭を飛び出し、思わぬ企業からの遺産も集まりました。
第二シーズンからはご家庭はもちろんのこと、このような会社、学校、サークルからの遺産も受けつけます。
身近にある珍しい遺産、おもしろい遺産を是非お送りください。
以下の投稿フォームから簡単にご応募いただけます。
また、応募された方には全員に、「家庭遺産認定書」を送らせていただきます。
みなさまからの、味わい深い遺産をお待ちしております!

※デザインは変更する場合もあります
申請から認定までの流れ

 あなたの家の家庭遺産を写真に撮り、それにまつわるエピソードと共にお送りください。

 応募いただいた家庭遺産について、より詳細なエピソードをお聞きする場合がございます。その際こちらから連絡を差し上げますので、連絡をとれるご自身のメールアドレスと電話番号をご記入ください。

 認定された家庭遺産は、朝日新聞デジタルと一部紙面で順次掲載します。またご応募いただいた方には左の認定証をメールでお送りいたします。

家庭遺産とは?

~家庭遺産委員長・天久聖一さん寄稿~
 家庭遺産。それはどこの家庭にもある、家族にとって忘れられない思い出のつまった宝物です。世界遺産が後世に残したい人類共通の遺産なら、家庭遺産はその家庭バージョン。家族だけが知っている、もっとささやかな遺産です。

 それは他人から見るとぜんぜん意味のないものかもしれませんし、場合によっては当の家族からも迷惑がられているものかもしれません。たとえばお父さんが家族の白い目もかえりみず集めたコレクション。お母さんが突然つくりだした奇妙な手芸品、こどもたちが幼い頃つくった謎の工作。旅行先で浮かれて買ったものの、いまは押入で埃を被っている土産物などなど。

 そんな捨てるに捨てられない、けれどたしかに家族の歴史を刻んだ宝物を発掘、紹介するのが私たち家庭遺産委員会の活動です。あなたの家庭に眠る貴重な遺産を、その遺産にまつわるエピソードを添えてお送り下さい。あなたの思い出がつまった家庭遺産には、世界遺産以上の価値があるはずです。きっと。

筆者プロフィール天久 聖一

1989年、マンガ家としてデビュー。現在は演劇脚本、小説執筆、映像制作など多方面で活躍している。マンガのバカドリルシリーズや、ほぼ日刊イトイ新聞での連載「味写道」「家庭遺産」を執筆。朝日新聞デジタルで「家庭遺産」をリニューアルし、連載を開始。

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