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人権・校閲

こちら人権情報局

そこだけは引き下がれない

〈特に注記のない場合、新聞記事の日付などは東京本社最終版です〉
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■今週のことば
「私の腕や手は普通の人の口と同じ。そこだけは引き下がれない」=交通事故の後遺症で手話が思うようにできなくなった大矢貴美江さんの言葉。「言語障害」と認めるように民事裁判を起こした大矢さんを追ったドキュメンタリー映画を、同じろう者の映画監督・今村彩子さんが製作した(2010年7月29日名古屋本社版夕刊「ろう者の裁判 映画化」から)

保障、健常者と同等に 「手話は言語」判決確定 名古屋で集会 /愛知県拡大訴訟を起こす経緯や苦労を手話で報告する大矢貴美江さん=名古屋市中区
  
今村彩子さん/手話裁判の映画「交通事故裁判」監督拡大手話で語る監督の今村彩子さん=名古屋市

◎映画のタイトルは「交通事故裁判――手話を言語障害として認めて欲しい」。大矢さんは2004年7月、自宅前の路上で車にはねられ、利き手の左手と右肩が動きにくくなり、手話が不自由になった。
 「きれい」と表現しても、相手は「上手」と読んだ。「風邪」は「インフルエンザ」になってしまった。だが、自賠責保険の後遺障害として認定されたのは「右肩関節などの機能障害」だけ。言葉が使いにくくなった「言語障害」とは認められなかった。
 今村さんは、手話の形や位置、動きにどのような障害を受けたかを明らかにするために手話言語学者の研究室に通う大矢さんの姿を追う。
 提訴から約1年半後の昨年11月、名古屋地裁は自賠責保険の障害等級の認定は変えなかったものの、判決の中で「手話は健常者の言語に相当する」と言及した。映画は各地で上映される。問い合わせ先はスタジオアヤ(電話・FAX052・621・9670)。

■今週の注目記事
被爆者からの手紙5 被爆者は結婚差別を受けてきました(8/3)
 井上和枝さん(81)は、長崎で被爆し、ともに生きのびた妹の安部仁子さん(74)あてに手紙を書いた。思い出すのは、互いの結婚のことだ・・・・・・〈私たち無残な犠牲者は盾になって、それ以後の日本国内の悲劇は防ぎました。犠牲者たちのせめてもの功績、慰めです。なのに、被爆者は結婚差別(遺伝子に影響があるだろうと)を受けてきました。〉

堺平和貢献賞・大賞に田内さん、在日向け特養ホーム運営(7/31)
 堺市は7月30日、第2回「自由都市・堺 平和貢献賞」(朝日新聞社後援)の大賞に、高齢の在日コリアンを支える社会福祉法人「こころの家族」の理事長、田内基(たうち・もとい、韓国名・尹基〈ユン・キ〉)さん(67)=大阪府和泉市=を選んだと発表した。

◎見えない暴力の痛みを言葉にするコピーライター 玉山貴康さん(7/30)
 配偶者暴力(DV)を伝えたいという女性団体の依頼で「心に響かせるDV根絶パネル」の連作を、低予算で制作。東京コピーライターズクラブ(TCC)の2010年度TCC賞に選ばれた。電通に入り、32歳目前でコピーライターに転身した。社内の「人権スローガン」に毎年応募したら、9年で16点入賞した。こんな作品がある。〈国籍って、「打ち明けるもの」なんだろうか〉。神戸で在日韓国人3世として育った。「人が傷つくしんどさは自分なりの経験で知っている」から、パネルも「オレがやらなきゃ誰がやる」。痛みをそのまま伝えたいと考えた。

心響かせ DV根絶(7/30東京版)
 「心に響かせるDV根絶パネル」が全国を回っている。港区のNPOが電通のコピーライターたちと作った。「ドメスティックバイオレンス(DV)という言葉は知っているけど」という人たちを立ち止まらせ、配偶者暴力の怖さを感じてもらいたいと、被害者の意見も聞いて取り組んだ。

障害者の移動介護費「大田区の減額は違法」東京地裁判決(7/29)
 障害者の外出に付き添う介助者をつけるための「移動介護費」の支給額を、東京都大田区が減らしたことの是非が問われた訴訟で、東京地裁は7月28日、減額処分を取り消す判決を言い渡した。岩井伸晃裁判長(川神裕裁判長代読)は、区の措置について「裁量権の範囲を超えており、違法だ」と述べた。

■イベント
◎「コルチャック先生の教え、次世代に」 子どもの人権で国際会議 5日から明治大
 子どもの権利を唱えたポーランドの教育者、コルチャック先生にちなんだ国際会議が8月5日から、東京都千代田区神田駿河台の明治大学(JR御茶ノ水駅)で開かれる。子どもの人格と自己決定権を尊重した教えに共鳴し、各国で活動を続ける人たちが報告する。
 パレスチナで孤児施設を運営するサマール・サハルさんらが来日。6日に「世界の子どもたちはいま」と題して講演する。カンボジアやインドの孤児施設を視察した津田塾大の学生の報告もある。
 会場では横田めぐみさん写真展が開かれ、8日午前10時から横田滋さん、早紀江さん夫妻が「失われた子どもの人権と私たち」と題して話す。問い合わせは実行委員会(03・6826・4188)へ。

写真でたどる、めぐみさんと家族の日々 東京・千代田
 8月5日(木)~8日(日)、東京都千代田区神田駿河台の明治大学アカデミーコモン校舎2階。午前10時~午後5時。
 北朝鮮に拉致された横田めぐみさんが家族と過ごした日々を父親の滋さんの写真でたどる特別展を「国際コルチャック会議2010」の一環として開きます。開催事務局と、「拉致問題を人権問題として考えて欲しい」という滋さん、早紀江さん夫妻の思いが一致し、実現しました。

◎アジアの平和と和解・共生をめざそう! 8・15集会
 「『韓国併合100年』――東北アジアの平和と和解・共生を求めて」と題し、和田春樹・東大名誉教授が記念講演する。8月15日午前9時45分から東京都千代田区の日本教育会館8階大会議室。500円。平和遺族会全国連絡会(FAX042・574・9210)。

■asahi.com>マイタウンから
【青森】障害者のねぶた参加支える「じょっぱり隊」(8/3)
 青森市の県民福祉プラザでは2日、車いす障害者のねぶた参加を支援する「じょっぱり隊」の活動15周年の記念フォーラムがあった。じょっぱり隊は障害のある人でもねぶたに参加してもらおうと、平内町の社会福祉施設「清風荘」が窓口となって1996年に始まった。

【福島】情報共有へ「患者会」(7/31)
 頭の中でクッションの役割を果たす髄液が漏れ、頭痛やめまいを引き起こす脳脊髄(せきずい)液減少症。診断基準や治療方法が確立されておらず、独りで何年も苦しむ患者もいる。そんな中、福島市で、患者らでつくる「脳脊髄液減少症患者会」が結成され、県内外の患者ら約20人が集まった。

【福島】軽度発達障害 子どもたちの支援を考える(7/29)
 幼児から高校生までの発達、教育カウンセリングが専門で、ニューヨーク州公認スクールサイコロジストのバーンズ亀山静子さんの講演会が7月28日、三春町で開かれた。亀山さんは「発達障害の子らの特性を本人や身近な人が認識し、理解することが大切」と力説した。

【神奈川】「ヒロシマ・ピョンヤン」 13日まで上映(8/2)
 北朝鮮在住の被爆者の実態を記録したドキュメンタリー映画「ヒロシマ・ピョンヤン」の公開が横浜市中区の「シネマ・ジャック&ベティ」で始まった。広島で被爆後に祖国に渡ったが、両国の関係悪化の下で支援が受けられず、健康被害が今も続く朝鮮人被爆者の苦悩が浮き彫りになっている。原爆が投下された8月6、9日を挟み13日まで上映される。

【長野】不登校対策への支援 県、地域と連携重視《選択の夏 2010知事選》(7/29)
 県教委は今年度から「笑顔で登校」支援事業をスタート。県内の各市町村が地域の特色を生かして実施する対策などに県が費用の一部を補助する仕組みを作った。今年度は、申請があった57件の事業のうち、55事業に助成し、3年で効果を見極める予定だ。

【福井】比の視覚障害者 小浜で合唱披露(8/3)
 フィリピンの若手の視覚障害者による混声合唱団「アンバサダーズ・オブ・ライト」が初来日し3日、小浜市文化会館で「小浜ふれあい音楽祭2010」に出演する。音楽を通して障害がある人の潜在能力の開花をめざす同国初の合唱団といい、息の合った澄んだ歌声を披露する。

【岐阜】車いすの子が乗鞍登頂(7/28)
 岐阜・長野県境にある北アルプス乗鞍岳の主峰剣ケ峰(3026メートル)の登頂に7月25日、愛知県刈谷市周辺に住む障害のある子とその家族、ボランティア市民ら総勢105人が挑んだ。主催したのは「刈谷地区心身障害児者を守る会」と、統合保育を実践する刈谷市内の「社会福祉法人ひかりの家」。

【静岡】ポリオ後遺症のイスの声楽家・山口さん、病院コンサート(8/1)
 焼津市在住のソプラノ歌手で、現在治療法がないとされる「ポストポリオ症候群」の病気と向き合いながら音楽活動を続ける山口久美子さん(55)が7月30日、同市立総合病院の玄関ホールで「院内夏のコンサート」を初めて開いた。入院患者や家族、通院患者も一緒に合唱、「癒やしの時間をいただいた」と元気を取り戻した。

【静岡】「一歩踏み出す勇気を」 難病女性、車いすで富士山登頂(8/2)
 ごくまれな難病を抱え、車いすで生活する女性が7月末、富士山の登頂に成功した。登頂に成功したのは、京都府に住む中岡亜希さん(33)。日本航空で国際線の客室乗務員をしていた2003年、体の末端から徐々に筋力が失われていく「遠位型ミオパチー」と診断された。

【京都】戦争展「韓国独立運動」テーマ(7/30)
 京都の市民たち手作りの「平和のための京都の戦争展」が今夏、30回目を数える。戦後65年の節目となる今年のテーマは、日本の植民地となった韓国の独立運動。8月3~8日、立命館大国際平和ミュージアム(京都市北区)で開かれる。入場無料。

【島根】「シベリア抑留」伝える(7/30)
 邑南町の町健康センター元気館で7月29日、「凍った大地に~シベリア抑留の記憶から平和を希求する絵画展~」が始まった。同町の品川始さんが、抑留された体験をもとに描いた油絵など25点を展示している。8月31日まで。無料。

【広島】オランダの芸術家6人が原爆テーマに絵画展(7/30)
 福山市とオランダの芸術家6人が、被爆前後の広島や人々を描いた「原爆絵画展 この地上に平和を」を、8月4日から福山市の「まなびの館ローズコム」で開く。6人とも被爆体験はないが、被爆者の証言や原爆に関する資料をもとに表現した。8月17日まで。入場無料。

【広島】「屍の街」の碑完成(7/30)
 広島で被爆した作家、大田洋子(1903~63)の代表作「屍(しかばね)の街」の一節を刻んだ碑が、広島市中区の宝勝院墓地に建立され、7月29日、除幕式があった。作品に登場する同寺前住職の国分良徳さんが発案した。

【福岡・北九州】障害者ら4千人の個人情報紛失 誤って廃棄か(7/31)
 福岡市は7月30日、重度障害者に支給される特別障害者手当などを受給する1754人の住所、所得額などが記された書類を紛失したと発表した。家族を含めると計約4千人の個人情報が記載されていたが、誤ってシュレッダーで廃棄した可能性が高く、今のところ情報流出による被害は確認されていないという。

【長崎】長崎原爆資料館で寄贈品展(7/31)
 長崎市の長崎原爆資料館は8月31日まで、市民から寄せられた原爆資料を紹介する「寄贈品展」を開いている。被爆後の浦上天主堂の写真や爆心地近くで溶けたれんがなど、9件53点を展示している。入場無料。

※8月20日の更新は休ませていただきます。ご了承下さい。13日は通常通り更新します。