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人権・校閲

こちら人権情報局

確かに被爆者なんだ

〈特に注記のない場合、新聞記事の日付などは東京本社最終版です〉
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※8月20日の更新は休ませていただきます。ご了承下さい。次は27日に更新します。

■今週のことば
「違う、おれたちは確かに被爆者なんだ」=聴覚障害者、在日コリアン、そして被爆者として生きてきた泉忠夫さん(2010年8月10日「聞こえぬ鐘に祈る平和」から)

被爆体験を手話で伝える泉忠夫さん 聴覚障害者・在日コリアン・被爆者拡大被爆時の様子を手話で伝える泉忠夫さん=9日午後0時3分、長崎市松山町の平和公園

◎5人きょうだいの長男として韓国で生まれた。3歳の時、はしかにかかって高熱を出し、聴力を失った。1944年に長崎市に移住し、長崎県立ろう唖(あ)学校(現・県立ろう学校)に入学。45年8月9日、爆心地から3.5キロの自宅前で、突然、黄色い光に包まれた。被爆から8年がたった頃、友人から初めて原爆について教えられた。放射能は「毒」と手話で表現され、「おれの体にも毒が入っているのか」と心配になった。
 後に被爆者健康手帳の制度が始まると、父に「申請したい」と2度訴えたが、父は黙って手を左右に振るだけだった。実は、父は自分の手帳を申請した際に「子どもたちは茂木(爆心地から12キロ)にいて被爆していない」と書類に記していた。「在日として肩身の狭い思いをしている。このうえ被爆者として差別されることはあってはならない」という親心だった。
 2002年4月、原爆投下時に12キロ以内にいた人は手帳を受けられなくても無料の健康診断を受けられるようになった。きょうだいは受診者証を申請しようとしたが、泉さんは突っぱねた。「違う、おれたちは確かに被爆者なんだ」。思わず、手話の手の動きが速くなった。
 母とろう者の友人に証言をしてもらい、泉さんときょうだいは同年11月に手帳を取得した。被爆から57年がたっていた。
 9日の平和祈念式典中、演台のそばに立つ手話通訳者の手に見入った。「おれにも子どもがいる。父にあんなことをさせた戦争は、もうなくなってほしい」と思う。

■今週の注目記事

パラ五輪銅、寒川さん勤務先提訴「障害理由に昇進拒否」(8/11大阪本社版)
 障害を理由に会社から昇進試験を受けることを拒まれたとして、パラリンピック・ アテネ大会車いす1600メートルリレーの銅メダリスト寒川(かんがわ)進さん(41) =京都市西京区=が10日、勤め先の自動車部品メーカー「ジヤトコ」(本社・静 岡県)に約1800万円の損害賠償などを求める訴訟を京都地裁に起こした。
追憶の風景 三田尻(山口) 作家・伊集院静さん(8/10夕刊)
 韓国から海を渡ってきた父が海運業をやっていたのは、ここからまたどこかへ出発していこうという気持ちがあったためかもしれません。父が大阪や東京に出ようとしなかったのは、この町の人が私たち家族を受け入れてくれたからです。確かに差別はあっても、受け入れて、ここで生きてもいいという肯定があったから父はここを離れなかったのだと思います。

低所得の高齢者、熱中症の危機 冷房買えず・使えずに(8/7大阪本社版)
 6日も各地で猛暑日となるなか、低所得の高齢者らが熱中症の危険にさらされている。経済的な理由からクーラーが買えなかったり、電気代が払えずに使うのを控えたりしているためだ。熱中症で搬送される人は高齢者が最も多く、室内で発症する人も多い。一般的にはクーラーを使うのが予防の基本とされ、気温が体温より高い場合、扇風機は逆効果になる恐れもある。

朝鮮学校無償化へ調整 大阪府判断に影響も(8/4大阪本社版)
 拉致問題と関連づけた反対論があるなか、文部科学省は朝鮮学校を「高校無償化」制度に含める方向性を固めた。朝鮮学校に対しては、大阪府も今年度、補助金の執行を停止して教育内容などを精査している。文科省の方針は大阪府の判断にも影響を与えそうだ。

マンションに2児変死体、住人は23歳の女性(7/30)
 30日午前1時15分ごろ、大阪市西区のマンションの一室から異臭がして子どもが亡くなっていると110番通報があった。府警西署員らが駆けつけたところ、ワンルームの室内から3歳ぐらいの女児と2歳ぐらいの男児の遺体が見つかった。目立った外傷はなく、死後約1カ月たっていたとみられる。

「気分害されたら嫌」 虐待通報1人だけ 大阪2児遺棄(8/3)
 多くの住民が異変に気づきながら、児童相談所(児相)に通報したのは1人だけだった。複数の人が通報していれば、児相の危機感も強まったかもしれない。なぜ通報をためらったのか。子どもの泣き声が繰り返し聞こえてきたら、どうすればいいのだろう。

電話で救える命がある 「虐待はアカン」 大阪府がCM(8/5大阪本社版)
 虐待事件から子どもを守ろうと、大阪府が虐待の早期通報を呼びかけるテレビコマーシャル(CM)をつくった。9日以降、在阪の民放テレビ5局で放送されるという。

虐待通報→消防署員が現場へ 大阪市が改善策(8/6大阪本社版)
 大阪市は5日、市こども相談センター(児童相談所)に緊急対応が必要な児童虐待の通報があった場合、24時間態勢で市の消防署員が子どもの安否確認に駆けつける仕組みを近くつくる、と発表した。安否確認のスピードアップが狙いで、市は全国初の試みだとしている。

大阪2児遺棄 シングルマザーに聞く(8/6大阪版)
 死体遺棄容疑で逮捕された母親は離婚後一人で子育てをしてきたが行き詰まり、投げ出したとみられる。シングルマザーたちは彼女の行いをどう受け止めたのか。

映画「誰も知らない」監督と現場を歩く 大阪2児遺棄(8/7大阪本社版)
 母親に育児放棄された子ども4人の生活を描いた映画「誰も知らない」の監督、是枝裕和さん(48)と現場周辺を歩いた。容疑者(23)が置かれた状況は映画と重なる点が多く、是枝さんは「事件が気になっていた」という。

■今週の本
◎「軍艦島」(韓水山著、作品社)=8/7「ひと」で著者を紹介
 朝鮮半島から徴用で日本に連行され、長崎で被爆した朝鮮人を描いた大作。韓国で2003年に刊行、昨年末に邦訳が出た。韓国の文学作品で初めて原爆を正面から取り上げた。

非核 国・世代超え 韓国の17歳 同胞の足跡たどる(8/9夕刊)
 長崎原爆の日の9日朝、韓国の「アヒムナ平和学校」の金賢哲(キム・ヒョンチョル)さん(17)が、爆心地公園の「長崎原爆朝鮮人犠牲者追悼碑」に花を供え、平和を祈った。同校では、2006年から毎年、戦時中に朝鮮半島から日本に強制的に連れて来られ働かされた人たちの足跡を訪ねている。今回は、韓水山(ハン・スサン)さんとともに、その舞台を訪ねた。

・「軍艦島」は2/14読書面でも取り上げられました。

「えこ事記『四大公害』 未成熟な科学、もたらされた悲劇(WEB新書)

「ニッポンとコリア 百年の明日(9) 在日の家族、人生をたどる」(WEB新書)

■asahi.com>マイタウンから
【青森】車イスでねぶた、「じょっぱり隊」15年目の夏(8/4)
 障害者の車いすでのねぶた参加を支援する「じょっぱり隊」が3日、青森ねぶた祭に参加した。15回目となる節目の年、参加者だけでなくボランティアの笑顔もはじけた。

【東京】車いす男性らカーレース(8/10)
 重度の障害で移動には車いすが欠かせない長屋宏和さん(30)=渋谷区=と 、相川宏光さん(53)=八王子市=が12日、静岡県小山町の富士スピードウェイ で開かれる軽自動車の500キロ耐久レースに初挑戦する。2人は「障害があっても レースを楽しみたい」と闘志を燃やしている。

【多摩】人工呼吸器必要な女児 保育園に正式入園(8/3)
 難病のため人工呼吸器が必要な立川市柴崎町の横平明奈(みいな)ちゃん(3)について、立川市は「安全が確認できた」として、9月から市立柴崎保育園への正式入園を決めた。4月から同園に仮入園し、経過を見守っていた。

【新潟】「韓国併合」100年、新潟で集い(8/8)
 29日に韓国併合条約発効から100年を迎えるのを機に、日本の植民地支配などについて考える集会が7日、新潟市中央区新光町の県自治労会館であった。韓国人で平和運動家の金聖淳さん(80)を招いての講演に約100人が聴き入った。

【愛知】働く障害者応援カフェ(8/11)
 障害者の雇用の場を広げる県の支援制度を活用した「カフェ・レストランたか倉」が7月末、刈谷市高倉町1丁目に開店した。従業員は14人で8人の障害者が新規雇用された。9月末まで昼は障害者の訓練をしながら、健常者でディナータイムの営業をする。関係者は「障害者と健常者が分け隔て無く働け、地域一番の店にしたい」と期待する。

【愛知】韓国併合100年 昭和区で戦争展(8/11)
 戦争の悲惨さを記憶し、平和の尊さを次世代に伝えようと、県内の平和運動団体などが実行委員会を結成して毎年開いている「あいち平和のための戦争展」が12日から、名古屋市昭和区の名古屋市公会堂で始まる。今年は日本による韓国併合から100年にあたることから、植民地支配の実態に焦点を当てた特別展などを企画している。15日まで。

【京都】ママの就業支援「マザーズジョブカフェ」 南区に開設(8/10)
 子育て中の母親や、1人で子どもを育てる女性の就業や子育てを一元的に支援する府の「マザーズジョブカフェ」が9日、南区の京都テルサ内で始まった。職業相談や紹介を担当するハローワークのコーナーがあるほか、資格取得のための職業訓練も受けられ、併設されている一時保育施設も利用できる。

【京都】被爆証言、動画で世界へ(8/7)
 被爆者の証言を撮影し、動画投稿サイト「ユーチューブ」で流すプロジェクトに、京都外国語大学の学生たちが取り組んだ。15分間の映像に英語の字幕付き。今後、学生が専攻するイタリア語と中国語版も配信する予定だ。

【兵庫】障害者サッカー代表の草信君 が表敬訪問(8/10)
 知的障害者のサッカー世界選手権に日本代表チームの一員として出場する県 立姫路特別支援学校高等部3年の草信政裕君(17)が9日、井戸敏三知事を表 敬訪問した。世界選手権はW杯に合わせて4年に一度開かれる。5回目となる今 回の南アフリカ大会は16カ国が参加し、今月23日から始まる。

【兵庫】耳の不自由な人に自販機で災害情報(8/4)
 コカ・コーラウエスト(福岡市)と県は3日、自動販売機の電光表示板で、災害時の情報を耳が不自由な人に伝える協定を結んだ。津波や水害の発生や避難先を表示する。

【徳島】シベリア抑留、70年ぶり無言の帰郷(8/6)
 元シベリア抑留兵の遺骨が、出征から70年ぶりに阿南市の遺族のもとへ戻ってきた。ロシアの埋葬地で見つかった遺骨のDNA型から、本人と特定された。

【高知】障害者支援へ団体(8/5)
 障害者の自立支援を進めようと、安芸市に市民グループ「土佐の太平洋高気圧」が設立された。最初の取り組みとして、市議選の立候補予定者に障害者への施策についての意見を聞く質問状を配るなどした。