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人権・校閲

こちら人権情報局

パパは今ゴリラなので

〈特に注記のない場合、新聞記事の日付などは東京本社最終版です〉
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■今週のことば

「息子へ、パパは今ゴリラなので檻(おり)の中にいるけどしっかり人間になって出てくるからね。お前を想って毎日頑張っています」(小田原少年院の院生が家族に宛てた手紙)=2010年2月13日横浜版「罪と向き合う若者たち 小田原少年院70人」から

(ルポかながわ)罪と向き合う若者たち 小田原少年院70人、再起への日々/神奈川県拡大毎朝行われる朝礼。「前へならえ」など規律が求められる=小田原少年院

 ほぼ40年前に少年マガジンに掲載された「あしたのジョー」が映画化され、11日から上映が始まった。主人公の矢吹丈はライバル・力石徹と少年院で出会い、殴り合う。非行・犯罪少年を収容する少年院は、ともすれば「わる」のたまり場とみられかねない。漫画や映画とは違った小田原少年院の素顔に迫った。そこで、道を外した自分と向き合う努力をする若者の一面を見ることができた。

◎「犯罪は憎むべきもの。でも彼らを教えてきて、『人は変わることができる』ということを知りました」(2010年2月14日夕刊「詩をよみ開いた心の扉 少年受刑者たちの詩集、単行本に」から)
 泣き、笑い、怒る。幼い頃の情操教育が十分でなかったため、ごく普通の感情を表現できない青年たち。そんな彼らが、詩をつくるなかで、心の扉を開いていく――。先ごろ出版された「空が青いから白をえらんだのです 奈良少年刑務所詩集」(長崎出版)には、詩を読むことで変化した受刑者たちの心象風景が鮮やかに切り取られている。詩集の編集と詩作指導にあたったのは作家・寮美千子(りょう・みちこ)さん(55)。「『おかえり』と温かく迎えてくれる社会があってこそ彼らは更生できます。たとえ心が豊かになって出所しても、モンスター扱いされ、差別を受ければ、また心が折れてしまうかもしれない。『やり直せるから』って皆が言える社会こそが住みよい、幸せな社会ではないでしょうか」

【栃木】少年補導1万8千人、4年ぶり増加 県警、引き続き注力(2/17)
 県警が補導した少年が2010年は約1万8千人と4年ぶりに増加に転じたことが16日、県警少年課のまとめで分かった。街中の少年に注意や助言を与える補導は、事件に至る「非行」を水際で防ぐ有効な手立てとされ、同課は「引き続き補導に力を入れたい」としている。

■今週の注目記事

差別用語は追放すべきか ハックルベリー新版めぐり論争(2/16)
 米国の作家マーク・トウェインの代表作「ハックルベリー・フィンの冒険」で、文中に出てくる黒人に対する差別用語「ニガー」を、中立的な「奴隷(slave)」という表現に言い換えた新版が今月、出版された。差別用語は追放するべきか、それとも原文を尊重するべきか、論争の的になっている。

  ※Amazon.comで検索してみると、「The Adventures of Huckleberry Finn (Censored) [Kindle Edition]」というのが見つかりました。「That word was replaced with the word “slave.” 」と注記されています。ほかには「Uncensored」「Complete Original Version」などいろいろな版があり、「人種的ステレオタイプや用語について批判がある」「子どもに読ませるときは歴史的背景を説明して」といった注意書きがついたものもありました。

差別・偏見・死の恐怖B型肝炎と闘う原告の母(2/16)
 「B型肝炎の患者に近づくと、病気がうつる」。そんな誤解に基づく差別に、集団予防接種でB型肝炎ウイルスに感染したとして国を訴えた患者らは苦しむ。原告団は集団訴訟の和解案受け入れ条件の一つとして、差別をなくす対策の実施を国に迫っている。和解協議は、今年度内の基本合意に向け本格化している。患者らは胸を張って生きられる日の実現を願っている。

性別問わず、大切な人にチョコ贈って 奈良教育大の学生(2/12)
 バレンタインデーを控えた今月初め、奈良教育大(奈良市)の食堂で、一人の女子学生が百数十個のチョコレートを学生らに配った。添えたカードには「大切な人に贈ってください。性別にとらわれる必要はありません」。配ったのは、奈良教育大3年の榊原衣麻(えま)さん(21)。榊原さんは昨年、同性愛を「カミングアウト」した。「あるのは偏見ではなく、偏見があるという思い込み」と感じている。「偏見を恐れず、みんなが自分らしく生きられる社会を作りたい」。榊原さんは将来、中学の保健体育の教諭になり、生徒らに話すつもりだ。「私が同性愛を堂々と語ることで、少しずつでも社会が変わればうれしい」

■冬季デフリンピック中止
聴覚障害者スポーツの祭典、突然中止 運営資金が不足(2/15)
 18日にスロバキアで開幕する予定だった聴覚障害者スポーツの祭典、第17回冬季デフリンピックが、運営資金の不足で突然中止されたことが15日わかった。日本から参加するはずだった選手とスタッフ計52人のうち、すでに23人が現地に入っていた。

「夢消えた」デフリンピック選手団が帰国(2/18)
 運営資金不足を理由に開幕直前に中止になった聴覚障害者スポーツの世界大会、冬季デフリンピックの日本選手団が18日、開催予定地だったスロバキアから帰国した。日本が加盟する国際ろう者スポーツ委員会(ICSD)は、運営を取り仕切っていたスロバキア組織委員会などを刑事告訴したという。

【青森】県ろうあ協会「残念」(2/15)
 県内からは7選手が出場予定で、すでにアルペンスキーとスノーボードの代表2選手が現地入りしていた。

■本

私立明晴学園の斉藤道雄校長と生徒たち/手話で授業、写真集出版拡大学園の生徒たちに囲まれる斉藤道雄さん(中央)。子どもたちから「毎日、学校に来るのが楽しくて仕方ない」といわれる時が、一番うれしいという=東京都品川区
「きみはきみだ」(子どもの未来社)=2/12大阪本社版
 耳の聞こえない子どもたちに、すべての授業を手話で行うろう学校が東京にある。TBS記者だった斉藤道雄さん(63)が校長を務める私立明晴学園だ。実は、手話だけで教える学校は日本でここだけ。生き生きと「会話」する子どもたちの姿を撮った写真集が出版された。

  ◆キーワード
 <日本のろう教育と手話> 1880年のろう教育国際会議で、手話よりも口話法が優れていると決議されたのを受け、日本のろう学校でも口話法が主流になった。手話は日本語習得の妨げになるとして、多くの学校で禁止された。1990年代に見直し機運が高まり、国も多様なコミュニケーション手段のひとつとして手話を位置づけた。国際的には06年、国連障害者権利条約が「手話は言語」と明記。90を超える国が批准し、法律で手話を公的言語と定めた国もある。国内でも、手話を法律で言語と定める手話言語法(仮称)を作ろうという動きが出ている。

「ジプシーを訪ねて」(岩波新書)=2/13読書面
 関口義人著。書かれた歴史を持たず、多様な自称と他称があり、社会変動による移動を重ねてきた集団は、移住地の音楽を演奏により再構成し、即興性を加えてきた。「ジプシー音楽」を追ってきた著者の、彼らを訪ねること自体が謎解きのような旅は、バルカン半島、北アフリカ、アラブ諸国に及ぶ。

  ※「ジプシー」の語はヨーロッパでは差別語、蔑称として使われてきた長い歴史がある、としつつ、著者は日本でそういった背景を理解せずに事なかれ主義でこの言葉を避けることを批判しています。

「在日コリアン辞典」(明石書店)=2/6読書面
 朴一・大阪市立大教授を代表とする編集委員会編。韓国併合後に渡ってきた在日コリアンが日本で暮らして昨年100年を迎えたことにあわせて出版。人物、組織、事件、文化、食べ物など約850項目を解説している。

「えっ、僕らが部落のもん?」 差別と向き合った 京都・弥栄中生のきずな(WEB新書)
 京都・祇園町にある京都市立弥栄(やさか)中学校。同和地区や児童養護施設で育つなど、複雑な社会背景や家庭環境を抱えた生徒が多く通う。独特の教育を通して、弥栄中の生徒たちは何を感じ、どう変わったのか。(2010年6月毎日新聞連載)

■イベント

【東京】小児がん経験者が講演会 演奏会も開催 19日に銀座で(2/12)
 治療を受けた経験者で作る「小児がんネットワークMN(みんななかま)プロジェクト」が、病気を広く知ってもらおうと、19日、銀座で講演会を開く。参加者が楽しめるように、アフリカの珍しい楽器の演奏も予定している。無料。午後1~4時、銀座3丁目の十字屋ホールで。申し込み不要。

■映画

沖縄の基地問題描いた映画、都内で上映 2月19日~
 沖縄の米軍基地問題や米軍海兵隊の実態を描いたドキュメンタリー映画の上映会が19日から、東京都日野市、国分寺市、品川区で相次いで開かれる。上映されるのは、沖縄・辺野古で撮影を続ける藤本幸久さん(56)の監督作品。19日午前10時~、午後2時15分~日野市の七生公会堂▼20日午後2時~国分寺市立本多公民館ホール▼26日午後2時~品川区中小企業センター中会議室。

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■反貧困
【京都】生活保護費、過去最大782億円 新年度、京都市予算案(2/16)
 京都市は15日、新年度当初予算案の詳細を発表した。一般会計は長引く不況で市税収入が落ち込む一方、生活保護費が過去最大の781億円に達する中で子育て支援に力を入れた。歳出では、社会保障にあてる扶助費が、生活保護費の大幅増によって前年度より8.9%増の1869億円にのぼった。生活保護の受給者数を示す「生活保護率」は昨年8月以降、過去10年で最も高い3%を毎月超えている。子ども手当の地方負担分や障害者福祉への支出も増えた。

【兵庫】ホームレス支援 加古川の古着店(2/15)
 市民から提供された衣類や雑貨をホームレスに届けるNPO法人「フリーヘルプ」の本格店が、加古川市平岡町新在家の国道2号沿いにオープンした。JR加古川駅前の商店街に1年前に開いた試験店の経験を生かし、広い店舗を確保、品ぞろえを増やすなど採算がとれる経営をめざす。

【埼玉】弱者摘発 ジレンマ 資源ごみ持ち去り禁止条例(2/13)
 資源ごみを集めて換金し、食いつないできた生活困窮者たちが摘発される例が相次いでいる。ごみ捨て場の古紙やアルミ缶などを持ち去らないようにと、条例で定めた自治体が増えたためだ。条例の本来の目的は悪質業者の取り締まりだが、「ホームレスを追い詰め、自立を妨げるような運用は避けるべきだ」との声が、弁護士から上がっている。

【富山】雨宮処凜さん、富山の若者に貧困問題語る(2/13)
 作家で「反貧困ネットワーク」副代表の雨宮処凜(あまみや・かりん)さんが11日、富山市内で若者を中心にした貧困問題について講演した。世界中の先進国で若者の貧困化が進んでいる中、日本でも5年ほど前からネットワークが広がる実態を報告した。「9条をまもり憲法をいかす県民の会」が主催し、県内での講演は初めてという。

■働く
【和歌山】知的障害者に就労を/NPO勉強会(2/13)
 設立1周年を迎えたNPO法人「和歌山自立支援センター」(栩原吉教〈とちはら・よしのり〉理事長)が12日、知的障害者の就労について考える勉強会を、和歌山市手平2丁目の和歌山ビッグ愛で開いた。企業経営者や教師、学生ら約100人が参加し、意見を交わした。

【茨城】知的障害者雇用施設で説明会 神栖のクラレ鹿島事業所(2/11)
 神栖市知手にクラレ鹿島事業所が開設した知的障害者雇用施設「あおぞらワークス」で10日、説明会があった。近く操業が始まるが、雇用された5人は「ずっと続けられそう」などと張り切っている。同事業所で製造した液状ゴムを入れる二重のポリ袋を作るという。

【新潟】新潟アルビBBグッズ、障害者らが手作り ホーム会場で販売(2/6)
 プロバスケットボールbjリーグの新潟アルビレックスBBは、知的障害者らが作る公式グッズを、5日からホームゲームの会場で売り出した。知的障害者らの収入増と、やる気にもつながる取り組みとして期待が高まっている。

■DV
【群馬】ストーカー593件、配偶者への暴力531件 過去最多(2/17)
 2010年に県警が認知した県内のストーカー被害と配偶者などから暴力を受けた事案が、統計を取り始めた01年以降で最多だったことが、県警のまとめでわかった。ストーカー被害は5年連続、暴力事案は4年連続で増えた。県警生活安全企画課は「被害を警察に相談する流れが浸透してきた結果ではないか」と見ている。

【宮城】DV相談急増、過去最多1348件 2010年(2/13)
 配偶者や恋人などからの暴力を意味する「ドメスティック・バイオレンス(DV)」の相談が急増している。昨年1年間に県警に寄せられた相談件数は、前年より505件多い1348件だった。被害者支援団体は「まずは声をあげて」と呼びかけている。

■etc.
【山形】精神障害者の受け皿作り進む 医療・福祉両面で(2/17)
 これまで長期入院を強いられがちだった精神障害者が地域社会で生活できるように支援する動きが、県内でも庄内地方を中心に広がっている。県が地域と連携して主導。退院後、社会生活になじめずに症状が悪化するケースも多いだけに、孤立しない環境づくりときめ細かな支援に力を入れている。

【神奈川】「点字ブロック ふさがないで」(2/17)
 「点字ブロックは私たちの大事な通り道です」。横浜市立盲特別支援学校(同市神奈川区)の保護者が15日朝、JR大口駅や横浜駅などで、こんなメッセージの入ったポケットティッシュを配り、点字ブロックの重要性を訴えた。

介護マーク、県が作成 妻に添いトイレ・下着購入も安心 心の負担軽減狙う /静岡県拡大作成した介護マークを発表する県健康福祉部の宮城島好史・長寿政策局長(右)ら=県庁
【静岡】介護マーク、異性のトイレ付き添いも安心 県が全国初(2/10)
 「妻の介護で女性用トイレに入ると、周囲の目が気になる」。そんな介護現場の悩みに応えようと、介護者であることを周囲に知らせる介護マークを県が作成した。全国で初めての試みで、異性を介護する際のトイレ利用や下着を購入する際に心の負担を減らす効果が期待されている。4月から市町を通じて介護者のいる各家庭に配布する。

【和歌山】生徒の手作りパン、知事も満足 紀伊コスモス支援学校(2/11)
 県立紀伊コスモス支援学校高等部(和歌山市弘西)の生徒が、授業で作ったパンを仁坂吉伸知事に贈った。障害のある子どもたちが学ぶ同校では、社会で仕事に就くための教育の一環として、高等部で昨年4月からパン作りを始めた。生徒19人が生地にあんを詰めたり、製パン機を操作したりしてパンを焼き、校内で販売実習をしている。新年度からは校外向けの販売も計画しているという。

「書」で携帯からエール iPhone用に作品アプリ 不自由な手で伊藤さん/大阪府拡大アイフォーンの画面に表示される作品が1分おきに入れ替わる
【大阪】iPhoneに「書」アプリ 手が不自由な男性が書作(2/11)
 不自由な手で書に励む豊中市中桜塚2丁目の伊藤進さん(45)の作品集「心書(しんしょ)の時空」が、多機能携帯電話iPhone(アイフォーン)用のアプリ(ソフト)として販売されている。デジタル時計の機能付きで、携帯画面中央に表示される作品が1分おきに入れ替わる仕組み。お気に入りの作品は保存することもできる。売り上げの一部は子どもの福祉や教育を支援する団体に寄付することにしている。

【熊本】高齢者の安心を追求(2/15)
 「こんにちは。入浴のお手伝いに来ました」。多良木町役場から宮崎県境へ車で約50分。軽乗用車が慎重に行き交う山あいの道の先に、槻木(つきぎ)地区がある。町社会福祉協議会の訪問介護員、米多やよいさんが玄関から声を掛けると、腰をかがめた独居の女性(88)が出迎えた。