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人権・校閲

こちら人権情報局

4月18日の人権情報

 2月に「全聾(ぜんろう)の作曲家」として知られていた佐村河内守さんが、実は別人に作曲を依頼していたことが明らかになりました。また、それまで「35歳で全聴力を失った」「音が聞こえなくても絶対音感を頼りに作曲していた」としていましたが、検査の結果、平均聴力が約50デシベルの感音性難聴であることが分かりました。このレベルだと障害者手帳の交付の対象にならないため、横浜市に障害者手帳を返納しました。

佐村河内氏の記事拡大2014年2月5日付夕刊1面の記事

 筆者も聴覚障害者。この問題はショックでしたが、各地の聴覚障害者にも大きな影響を及ぼしています。

■「本当に難聴?」

 まず、「聞こえない人を装っていた」こと。名古屋難聴者・中途失聴者支援協会には、会員の難聴者から「職場で難聴を勘ぐられるようになった」というメールが寄せられたそうです(3月31日中日新聞朝刊「本当に難聴? 心ない目」)。

 聞こえないことは周りからは分かりません。同じ聴覚障害者でも、聞こえの状況は人それぞれ。どう聞こえているのか、どんな時に助けが必要なのかは本人が自分の聞こえ具合を把握して、周囲に説明するしかありません。「あいつも聞こえない人を装っているんじゃないか」と思われたら、助けてもらいにくくなってしまいます。

 聞こえない人にとって、自分の聞こえを正確に把握するのはとても難しいことです。「聞こえた」と思っても聞き違えていることもあります。聞こえていても自分の聞こえに自信がないため、「聞き間違えているかも」と周りに確認することもあります。これは聞こえを装っているわけではないのです。

■障害認定方法に見直しの動き

 また、佐村河内さんが「3年前から聴力が回復していた」と明かしたのを受け、聴覚障害者に対する障害認定方法の見直しの動きが出てきました。田村憲久厚生労働相は「障害者手帳を交付した後、もう一度確認が必要なのかも検討していく」と述べています(2月21日朝日新聞)。厚労省に専門家による検討会が設けられ、3月の会合では不正を見逃さないために脳波検査を診断に加えることの是非などが話し合われました(3月26日日経新聞)。

 今後、検査が厳しくなって不正を防ぐだけならいいのですが、聞こえに困っている人が障害認定を受けにくくなるようなことにならないでしょうか。

■聴力の回復が笑いのネタに

 佐村河内さんが本当に全聾(聴覚障害2級)から現在の聴力の約50デシベルに回復したのか、ということには懐疑的な見方も出ています。東京医療センターで幼小児難聴・言語障害クリニックを担当する加我君孝・東京大名誉教授は「(2級該当者の聴力は)補聴器の効果が得られないほど音を感知する細胞が破壊されているわけで、それが自然によくなることはまず考えられない」としています(2月13日朝日新聞)。幼少の頃からの難聴である筆者も、複数の耳鼻科医から「聴力は今後、悪くなることはあっても良くなることはない」と言われ、今までのところその通りになっています。聴覚障害者の多くは筆者と同様の経験があるでしょう。

 一方で聴力の回復をネタにしたギャグをテレビなどで見るようになりました。筆者の友人の間で大きな話題になったのは、3月末の「笑っていいとも!」の最終回。ゲストのビートたけしさんが司会のタモリさんに読み上げた表彰状に、「ショックのあまり耳が聞こえなくなった」り、驚いて「聞こえなかった耳が回復し、今ではひずんで聞こえる」ようになったりした、とあって笑いを取りました。

 「一度失われた聴力が回復することはほとんどない」ことが共通認識になっているからこそのギャグとはいえ、当事者としては笑えません。お笑いの世界で、この問題をネタにする風潮は早く終わって欲しいとさえ思います。

■障害者手帳持っていなくても

身体障害者手帳
交付基準
WHOによる
聴覚障害等級
    ~25db 難聴がない状態
26~40db 軽度難聴
41~60db 中等度難聴
61
 ~80db
高度難聴
6級 70db~
4級 80db~ 81db~ 重度難聴
3級 90db~
2級 100db~
dbはデシベル。表は簡略にしています。
詳細は厚労省のページWHOのページ参照

 ところで、佐村河内さんは問題発覚後に検査を受け、障害者手帳の交付対象にはならないが、約50デシベルの「感音性難聴」と診断されました(3月7日朝日新聞毎日新聞)。この結果を報告した会見や質疑応答の様子から「『障害者手帳の対象でないなら聞こえるはず』という大きな誤解が生じている」として、全日本難聴者・中途失聴者団体連合会(全難聴)が「難聴の聞こえと難聴者・中途失聴者への正しい理解を」という声明を出しました。東京都中途失聴・難聴者協会も会見を開き、「障害者手帳を持っていない人も聞こえない人がいる」と訴えました(3月28日朝日新聞)。

 全難聴は声明で、「普通の会話や生活音の聞き取りが困難な人を対象とするように、世界保健機関(WHO)の基準に合った聴覚障害の認定のあり方について検討を求めている」としています。WHOの基準では小さな声での話が聞こえない状態(26デシベル以上)なら日常生活に支障を来す難聴者。今の日本の障害者手帳の交付基準は高すぎて、聞こえなくて困っている人が障害者福祉の対象から漏れている、ということです。

 約50デシベルは、WHOの基準では「中等度難聴」。筆者は今は3級の障害者手帳を持っていますが、小~中学時代は中等度難聴でした。当時を思い起こすと、普通の電話機では話が聞こえず、ざわついた中では数メートル離れた友人や先生の話が聞き取れずよく聞き返していました。同級生に「バレンタインのチョコを渡そうと思って呼んだのに、山村君は振り返りもせずに帰っちゃった」と言われたことは、30年以上経った今でも覚えています。普段は補聴器をしていませんでしたが、日常生活のいろんな場面で困っていたことも確かだったのです。

 また、感音性難聴の特徴は「音がひずむこと」。音としては認識できても、何を言っているかは分からないことも多いのです。どれだけ聞き分けられているかを語音明瞭度といいますが、聞き分ける力は「どれだけ小さな音(デシベル)が聞こえるか」という力とは別の問題なのです。語音明瞭度が低ければ、小さな音が聞こえてもコミュニケーションに支障を来します。

 聞こえないことを装うような問題は、もう二度と起こって欲しくはありません。ただ、今回の問題をきっかけに、「聞こえないとはどういうことか」を考える人が増え、聞こえない人が暮らしやすい社会に少しでも近づけばいいなと思います。

(山村隆雄)

 【最近の記事から】

◎は朝日新聞本紙、【県名】は朝日新聞地域面、○は他紙などの記事。

■視覚障害

光失った妻に庭いっぱいの芝桜を 宮崎(4/11)
 宮崎県新富町の黒木敏幸さん(84)宅の庭で芝桜が満開だ。一面を覆い尽くす鮮やかなピンクの花をひと目見ようと、多い日には県内外から7千人が訪れる。

【埼玉】目が不自由な先生、念願の学級担任(4/13)
 34歳で失明しながらも長瀞町立長瀞中学校で国語を教える新井淑則(よしのり)さん(52)=皆野町居住=が、4月から念願の学級担任になった。県教育局によると、全盲で担任を持つ教師は「県内で初めてではないか」という。

【新潟】タンデム自転車、さっそうと 公道OKで試乗会(4/6)
 今月1日から2座のサドルが前後に並ぶ「タンデム自転車」が県内の公道を走れるようになった。5日、タンデムの楽しさを知ってもらおうと、新潟市中央区の信濃川左岸で試乗会が開かれ、視覚障害者ら約20人が参加した。タンデム自転車解禁は「中途失明者に自転車で走る喜びをもう一度」と県視覚障害者福祉協会が約5年がかりで県警に働きかけた成果だった。

【富山】「音楽でバリア越えたい」 全盲のYOUTAさん(4/1)
 県内を拠点に活動する全盲の音楽家がいる。富山市在住のYOUTA(ユータ)さん(31)。「音楽で障害や年齢、人種などのバリアを越えたい」とピアノで自作曲を奏で、聴衆に笑顔をもたらしている。

【兵庫】78歳全盲男性に博士号 64歳で失明し点字学ぶ(4/3)
 64歳で失明し、点字を一から学んだ西宮市の森田昭二さん(78)が、関西学院大の大学院で視覚障害者福祉の歴史を研究し、博士号を取った。資料の読み込みを手伝ったのは多くの学生ボランティア。森田さんは「みなさんの支援のおかげ」と感謝している。

【大分】視覚障害者にも映画を 大分市の団体、上映5年(4/11)
 「バリアフリーライフ・シネマ大分」は、発足から今夏で5年。目の不自由な人にも映画を楽しんでもらおうと、大分市や別府市を中心に音声ガイド付きの上映会を開いてきた。1月には初めて「生のガイド」に挑戦するなど、積極的な取り組みを続けている。

全盲女性らによる点訳つき絵本の「ふれあい文庫」30年…出発点は「わが子に絵本を読み聞かせたい」(4/11産経新聞)

■聴覚障害

【鳥取】聴覚障がい者センター開所 県内に3拠点(4/3)
 手話通訳者の派遣や聴覚障害者の相談窓口を担う「聴覚障がい者センター」が鳥取、倉吉、米子市の3カ所にでき、2日、鳥取市吉方温泉3丁目の東部センターで開所式があった。

元気印@学校:奈良育英小 障がい理解教育 生活上の工夫を学ぶ /奈良(4/5毎日新聞)

■発達障害

青春・勉強もっと 発達障害の若者へ「大学」開講(4/4)
 発達障害の若者のための学びの場が少しずつ広がっている。一般の大学に進学しても、なじめずにやめてしまう人も少なくない中、勉強からサークル活動まで楽しめるよう支援する。同世代と同じように、青春を味わってほしい――。保護者や指導者らの願いが背を押している。

発達障害も不登校の要因に 根強い誤解「怠けている」(4/1産経新聞)

■障害者と仕事

福岡市役所カフェ開店2年、障害者支援順調(4/12読売新聞)

■命の選別

新型出生前診断、中国内でも中止 遺伝子解析会社(4/9)
 中国に本社を置く世界最大級の遺伝子解析会社BGI社が、妊娠初期の女性の血液から胎児の染色体異常を判定する新型出生前診断を中国内で中止していたことがわかった。当局が遺伝子検査を規制する措置をとったため。同社は日本でも、学会の指針を守らずに検査を実施しているとの批判を受けて取りやめている。

ダウン症、ありのままを 親の声、冊子に 新型出生前診断、開始から1年(4/4)
 おなかの赤ちゃんがダウン症かどうかが高い確率でわかる新型の出生前診断が昨春始まってから、1年がたちました。診断の是非を問う議論が続く中、ダウン症のある人や親たちが「ありのままの姿や正直な思いを知ってほしい」と発信を続けています。

■障害者の支援

【静岡】元衆院議員、発達障害の子などへデイサービス開業(4/12)
 2012年の衆院選落選を機に政界を引退した元民主党衆院議員(静岡2区)の津川祥吾さん(42)が、発達障害などの子ども向けの多機能型放課後等デイサービス施設「クルール」(藤枝市下藪田)を今月、開業した。津川さんは「地元に根付き、新しい子育て支援事業の成功事例を作りたい」と張り切っている。

筋電義手:小さな君に 再利用し無料貸与、兵庫県立リハビリ病院が計画(4/12毎日新聞)

<キラリ人生>癒やしの場 生きる力を 障害者支援の取り組みを広げる(4/9東京新聞)

■障害者福祉

【滋賀】障害ある子「世の光に」 大江健三郎さんが講演(3/31)
 知的障害児らの福祉施設「近江学園」を設立し、日本の障害者福祉の礎を築いた糸賀一雄氏(1914~68)の生誕100周年を記念した式典が30日、栗東芸術文化会館さきらで開かれた。ノーベル文学賞受賞の作家大江健三郎さんが登壇し、集まった約700人が講演に聴き入った。

■障害者の活動

(読み解き経済)福祉と市場 障害と経済を研究する松井彰彦さん(4/10)
 ■知的障害者ではなく芸術家 福祉と市場、その関係は「公」と「私」の関係でもある。新しい公と私のコラボレーションを探していた僕は、3月のある日、大阪にあるアトリエ インカーブを訪れた。

四肢まひ:夜空に希望の花、再起の道照らす 松江の北尾可奈子さん、取材に全力 /島根(4/11毎日新聞)

■障害者と差別

外されたダウン症児 入学写真撮影、クラスの一員なのに 長野の小学校(4/12)
 長野県内の公立小学校で今月初めの入学式での新入生の集合写真をめぐり、同校にも通うことになった特別支援学校のダウン症の男児が外れた写真と、加わった写真の2種類が撮影された。校長が男児の母親に対して提案した。校長は「配慮が不足していた」として男児の両親におわびした。

(声)障害者を特別視しない社会に(4/8)
 高校教員 川村真(栃木県 52) 「障害者を尊重してくれる社会に」(3月31日)を読み、障害者をペットと同様に見る人がいることに言い知れぬ悲しみを覚えた。

(声)特別支援教育、理念の実現願う(4/7)
 パート 細田玲(長野県 40) この春、養護学校小学部に入学のお子さんを持つ友人がいます。「地元との交流もしていきたいから、地元の小学校の入学式にも参加する」と彼女から聞いていました。入学式が近づいたある日、彼女からメールが来ました。

(声)障害者を尊重してくれる社会に(3/31)
 医師 尾関由美(東京都 56) 私は現在、7歳下のダウン症の弟と、2人で暮らしている。弟は毎日家の近くの授産施設に、楽しそうに通っている。ところが、亡父が「ダウン症の子どもは出生前診断などで生まれてこないようにした方がいい」という考えの持ち主で、私は悲しかった。

■手話

(声)豊かな「手話」の法制定、早く(4/1)
 無職 石井省三(群馬県 66) 7年前、突発性難聴になったのがきっかけで入った手話の世界。苦しみのどん底にあった私を救ってくれたのは、ろう者と手話だった。耳が聞こえなくても明るく普通に生活する姿に励まされ、コミュニケーションの手段は音声言語以外にもあることを知って、心が次第に軽くなった。

手話パフォーマンス甲子園:ダンスや演劇…来たれ、全国の高校生 鳥取で11月初開催(4/10毎日新聞)

■難病

(患者を生きる:2459)子に希望を 安らぎに集う:1 私ならでは、こだわりの宿(4/1)
 幾重にも連なる緩やかな丘が、空一面にちりばめられた星に包まれる大自然――。 3月末、北海道美瑛(びえい)町の夜。薪(まき)ストーブのあかりがもれるペンション「うねうね畑とくもの月」から、笑い声が響いていた。

(患者を生きる:2460)子に希望を 安らぎに集う:2 小学校、介助員寄り添う(4/2)
 千葉県栄町の黒村桃子さん(23)は幼稚園年長だった1997年3月、左右に曲がる背骨を矯正する手術を初めて受けた。

(患者を生きる:2461)子に希望を 安らぎに集う:3 守られた環境の息苦しさ(4/3)
 背骨が曲がる病気の影響で身長は130センチで止まった。小学校高学年になった黒村桃子さん(23)は、学年が上がるにつれ同級生との体格差が気になっていた。「みんなと同じ中学へ進む」と当たり前に思っていたが、体力が追いつかないかも、と考え始めた。

(患者を生きる:2462)子に希望を 安らぎに集う:4 「働きたい」大学で自信(4/4)
 養護学校の生活になじめずふさぎ込んだ千葉市の黒村桃子さん(23)は2009年春、地元の植草学園大に進学。新たなスタートを切った。

(患者を生きる:2463)子に希望を 安らぎに集う:5 こだわった「夢の館」完成(4/5)
 「障害がある人もない人も、誰もが行きやすい場所を」。バリアフリーのペンション建設を目指す黒村桃子さん(23)は大学卒業後、北海道美瑛町に借りた土地と千葉市の自宅を行き来して、本格的に動き出した。

(患者を生きる:2464)子に希望を 安らぎに集う:6 母子の挑戦、地元も共感(4/6)
 背骨が曲がる「脊柱(せきちゅう)側湾症」や、皮膚などの組織がもろくなる先天性の病気がある黒村桃子さん(23)は2013年12月、北海道美瑛町に念願のバリアフリーのペンションを開業した。接客や帳簿付け、ホームページ作成を黒村さんが担当。調理師免許を持つ母の操さん(53)が料理などを担う。

(患者を生きる:2465)子に希望を 安らぎに集う:7 18歳、延命より家族と(4/8)
 木々の間から相模湾を望む山あい。古いけれど、立派な家がひっそりとたたずむ。「海のみえる森」。難病や障害のある子どもやその家族が集う場だ。

(患者を生きる:2466)子に希望を 安らぎに集う:8 声失い最後の決心(4/9)
 15歳。養護学校の高等部に進学した。千葉県船橋市の田嶋華子さんは、脊柱(せきちゅう)側湾症の影響で呼吸が苦しくなっていた。血液中の二酸化炭素の濃度が上がる。意識がもうろうとするようになった。

(患者を生きる:2467)子に希望を 安らぎに集う:9 命は、長さじゃない(4/10)
 心臓移植、気管切開――。千葉県船橋市の田嶋華子さんは幼い頃から治療を続け、18歳で腎不全になった。だが、延命治療をせず自宅で過ごした。2010年7月31日、家族で神奈川県大磯町の「海のみえる森」を訪れた。

(患者を生きる:2468)子に希望を 安らぎに集う:10 遠出は最後かも(4/11)
 重い障害や病気の子やその家族に、安らぎの場を提供する試みはまだある。「レスパイト」施設だ。

(患者を生きる:2469)子に希望を 安らぎに集う:11 琵琶湖へ予行演習(4/12)
 「遠出は最後かもしれない」。京都市の芝崎晃次君(14)は脳腫瘍(しゅよう)によるめまいなどが悪化した。2006年、小学1年の夏休みに北海道旅行をした。札幌市でジンギスカンを食べ、旭川市の旭山動物園で念願のカピバラを見た。

(患者を生きる:2470)子に希望を 安らぎに集う:12 家族支える預かり施設(4/13)
 京都市の芝崎晃次君(14)は2歳で脳腫瘍(しゅよう)が見つかった。昨年11月17日、奈良市の東大寺境内にある「奈良親子レスパイトハウス」を両親と姉(17)で訪ねた。

(惜別)筋ジスと闘った経営者・春山満さん 厳しく温かく、福祉をビジネス化(4/12)
 はるやま・みつる 2月23日死去(呼吸不全)60歳 3月25日お別れの会 24歳で難病の進行性筋ジストロフィーを発症した。「鉋(かんな)で削られるように筋肉が落ちていく」現実に懊悩(おうのう)する日々。首から下の運動機能をすべて失ってから、車いすで全国を駆け回る。「薄いもうけに甘んじる『清貧』が美徳」とされた福祉を、ビジネスたらんとした。

【大阪】病と闘った娘と「命の大切さ」 堺で12日講演(4/9)
 14番目の染色体が3本ある染色体異常「14トリソミー」を患い、8歳8カ月で亡くなった娘の生涯を通じ、「命の大切さ」を全国で語り続けている女性がいる。豊中市在住の道志(どうし)真弓さん(48)。12日には娘を育てた堺市で、無料の講演会を開く。道志さんは「生まれてくる命のすべてに意味があることを知ってもらい、娘の看護でお世話になった堺の方々に恩返しをしたい」と話す。

■障害者とスポーツ

障害者スポーツ振興室とオリ・パラ室、文科省内に設置(4/2)
 文部科学省のスポーツ・青少年局内に1日、トップ競技者を支援する「オリンピック・パラリンピック室」と、一般の愛好家のための「障害者スポーツ振興室」が設置された。

【青森】日本車椅子カーリング選手権優勝を市長に報告(4/1)
 札幌市で3月21~23日に開かれた第10回日本車椅子カーリング選手権大会(日本選手権)で、4回目の出場で初優勝した青森市内のチーム「青森チェア」の選手やコーチらが31日、鹿内博・青森市長を表敬訪問した。

【宮崎】パラリンピック目指す岩切さん 宮崎市長に報告(4/5)
 日本知的障害者陸上競技連盟の重点強化指定選手に選ばれている岩切麻衣さん(22)=宮崎市=が3日、市役所を表敬訪問した。11日から中国・北京で開かれる「2014国際パラリンピック陸上競技中国グランプリ大会」への出場を、戸敷正市長に報告した。

■障害者の学習

【佐賀】初の卒業生、新たな道へ 「全県枠」の太良高(4/2)
 不登校経験者や発達障害のある生徒を受け入れる「全県枠」を設けた太良高校が、今の課程になって最初の卒業生40人を3月に送り出した。普通科として地域の生徒を受け入れる「西部枠」24人と「全県枠」16人のうち、進学、就職を希望した生徒の100%が進路を決め、4月から新たな道に進む。

■ダウン症

(声)無垢で優しい心 触れてみて(4/3)
 主婦 五十嵐幸子(三重県 72) 私の孫娘は、市立小学校育成学級の3年生で元気に学校生活を過ごしている。だが生まれた時、医師にダウン症と告げられ、私はショックのあまり立ち上がれなかった。主宰する書道教室の男児にこの話をすると、「心配ない、心配ない。人間は最後は障害になる。それがちょっと早いだけ。そんなこと苦にしない、苦にしない」。小学6年生の子どもからこんな言葉がかえってきて、どんな慰めより心に響いたものだった。

■車いす

車いす生活の困り事 ユーモラスにつづる 宮前区の松本幸治さん(4/13東京新聞)

■災害弱者

大震災、「障害者」はどうやって身を守ったか(4/3産経新聞)

■性的マイノリティー

多様な性、皆で考えよう 学校現場で増えるLGBT教育(4/9)
 性同一性障害の人や、同性愛者のレズビアン、ゲイなど、「LGBT」といわれる性的少数者のことを考える授業が、中学校などで少しずつ広がっている。背景には、人との違いを受け入れ、尊重できる子に育てたい、という思いがある。

英国・イングランドとウェールズ、同性婚を初の合法化(3/29)
 英国のイングランドとウェールズで29日、同性婚が初めて合法化された。レズビアンやゲイなどLGBT(性的少数者)が多く住む英南部ブライトン市では、午前0時すぎに男性カップルの結婚式が行われ、多くの市民が祝福した。

同性婚に反対の米CEO辞任、欧州の状況は?(4/8読売新聞)

性同一性障害:解雇、自殺の家族 遺族年金求め国提訴へ(3/29毎日新聞)

■セクハラ

ミニスカ乗務員、とんだ騒動 「業務に支障、セクハラ」(4/11)
 航空会社スカイマークの新制服が、波紋を広げている。客室乗務員(CA)に着用させるのは、ひざ上15センチのミニスカート。荷物の上げ下ろし時、太ももがあらわになる。CAの労働組合の一つは「業務に支障があり、セクハラの観点からも問題だ」と国に指導を求めた。

客室乗務員の制服は「会社の顔」 流行反映、民族衣装も(4/11)
 客室乗務員の制服は「会社の顔」。流行を反映し、航空各社も工夫を凝らす。

■DV

増えるDV、摘発に壁 被害届提出に抵抗感(4/6)
 配偶者やパートナーからの暴力(ドメスティックバイオレンス=DV)の被害が増えている。身近な人による犯罪だけに、情を断ち切れず被害届を提出しない人が目立つなど、摘発へのハードルも高い。福岡県警は、捜査員の増員に乗り出している。

DV:離婚7年後に襲撃被害 「不安」周囲に伝わらず(4/11毎日新聞)

DV防止教育:なぜ…加害者同士が語り合う場(3/29毎日新聞)

■男女共同参画・女性の社会進出・子育て対策

(耕論)専業主婦からの自由 今尾朝子さん、エミリー・マッチャーさん、平松愛理さん(4/12)
 「専業主婦」。女性の社会進出を妨げると批判されたり、最近はうらやまれる対象になったり。どこか心に波風を立てがちなこの言葉から、そろそろ自由になってみませんか。

午後3時、仕事切り上げ君を待つ(大介護時代)(4/11)
 長年にわたる介護。2人の男性は、ともに現在63歳。

広告マン、会社へ保育園へ母待つ家へ (大介護時代)(4/10)
 働きながら介護を続ける人は約291万人いる。神奈川県鎌倉市の早田雅美(はやたまさみ)さん(52)も、その一人。4歳の息子の子育ても同時進行だ。

(いちからわかる!)女性の社会進出を阻む二つの壁って?(4/3)
 ◇妻(つま)の年収(ねんしゅう)が増(ふ)えると税制(ぜいせい)と社会保険(しゃかいほけん)で不利(ふり)に。見直(みなお)すよ

日本社会「女性進出低い」 UNウィメン事務局長が訴え(3/31)
 女性の地位向上をめざす国連組織「UNウィメン」のプムズィレ・ムランボヌクカ事務局長が東京都内の日本記者クラブで記者会見した。日本女性の社会進出の割合について「非常に低い」と強調。その上で「第一に保育施設を充実させること。女性を昇進させる企業や、家事や育児をする男性にインセンティブ(動機付け)を与える対策も必要」と訴えた。

「保育園入れて」悲痛な春 異議申し立て相次ぐ 自治体、対策追いつかず(3/30)
  認可保育園に入れなかった親たちの自治体への異議申し立てが増えている。自治体は対策を進めるが、申込者の増加に追いつかず、「いたちごっこ」が終わらない。

待機児童、なお4万人超 13年10月時点(3/30)
 厚生労働省は28日、認可保育所に入れない「待機児童」が2013年10月1日時点で4万4118人だったと発表した。12年10月より2009人少なく、3年連続で減少した。

(フロントランナー)「抱きしめ愛情伝えて」(3/29)
 ――認可を受けた夜間保育園、それも24時間預かっている所はほとんどありません。

働く女性の壁、打破へ議論 仕事を制約する年収「103万円」「130万円」(3/20)
 働きたいのに思うように働けない女性への支援策をめぐる政府内の議論が始まった。安倍政権は新たな成長戦略の柱にしたい考えだが、働き方を制約する税制や社会保障制度の見直しから、育児支援、当たり前のように長時間労働をさせる企業の意識改革まで、課題は山積している。

次の世代にやりがいを(4/12読売新聞)

■教育現場

青春・勉強もっと 発達障害の若者へ「大学」開講(4/4)
 発達障害の若者のための学びの場が少しずつ広がっている。一般の大学に進学しても、なじめずにやめてしまう人も少なくない中、勉強からサークル活動まで楽しめるよう支援する。

悩み、お聞きします 福岡に教師の相談塾誕生(3/29)
 若い先生や教職をめざす学生のための「塾」が福岡市内にできた。孤立したり、疲弊したりした時に気軽に相談できる場をつくろうと、元小学校教員の夫婦が2月に始めた。2人は「熱意ある先生を支えたい」と話している。

中学生転落死「いじめ苦にした自殺」 検証委が報告書(3/27)
 名古屋市南区の市立中学2年の男子生徒(当時13)が2013年7月にマンションから転落死した原因を調べていた市と市教育委員会の第三者検証委員会(委員長、蔭山英順〈ひでのり〉・日本福祉大教授)は27日、「いじめと提出物を忘れたことを苦にした自殺だった」という内容の報告書をまとめた。

毒親の支配・依存…「私だけじゃない」 体験者ら語る会(3/26)
 「毒親(どくおや)」という言葉が、じわりと浸透している。過剰な支配や虐待、依存など子どもにとって「害悪」となるような行動を繰り返す親のことを指す造語だ。子ども時代のつらい体験を口にする人も増えている。

春から私はセーラー服 12歳、性同一性障害明かし進学(3/23)
 この春、岐阜市に住む12歳の小学6年生が門出を迎える。心は女性だが、体は男性という性同一性障害(GID)。中学校への進学を機に、自分らしく生きたい――。不安な気持ちを抱えながらも、両親や学校、友だちに支えられ、大きな一歩を踏み出そうとしている。これからはこう呼んでほしいと、「あおい」という名前を自分でつけた。4月から、セーラー服に袖を通す。

(養護施設の子ども、自立への壁:上)ほしいのは、自分でおれる場所(3/21)
 全国の児童養護施設には、約3万人の子どもたちが暮らしている。施設にいられるのは、原則18歳未満まで。18歳より前に出されるケースもある。家族の支えがない子どもが多い中、自立にはハードルがある。

(養護施設の子ども、自立への壁:下)学ぶ・働く、どうつかむ(3/22)
 児童養護施設を出て大学や専門学校に進学する子どもは、およそ2割(厚生労働省調べ)。施設で暮らした子どもの場合、親の支援は得られないケースが多い。奨学金を受ける道はあるが、情報収集などで子どもをどの程度支援するかは、施設によって差が大きい。

■養護・介護

(報われぬ国 負担増の先に)介護失職 介護で欠勤、雇い止め(4/7)
 大阪市内の公園で、その女性(52)は母親(80)と愛犬を連れて歩いていた。派遣社員としてコールセンターでパソコン機器の顧客相談をしていた。だが、母の介護で欠勤が多いことを理由に「雇い止め」になり、昼間はこうして過ごすのが日課になった。

■労働問題

(@大連)高齢農民の自殺相次ぐ、背景に脆弱な年金制度(3/20)
 中国の農村では自殺する高齢者が後を絶たない。農民の自殺調査を続ける精神科医で、大連医科大の賈樹華教授(49)によると、中国政府は全国の自殺者統計を公表していないが、独自調査の結果、10万人あたりの自殺者は75歳以上の年齢層なら地域によって四十数人~八十数人(日本は13年、最も数値が高い50歳代で29人)に上った。とりわけ農村での数値が高く、動機の多くが家庭の大黒柱や自身の病気に伴う生活苦だったという。

■高齢者

買い物弱者を支援 「お助け隊」本格稼働へ 白井(3/17)

 白井市商工会(石田信昭会長)が、宅配や訪問サービスを通して「買い物弱者」の高齢者らを支援する「暮らしなんでもお助け隊」を17日から本格的に始める。約90の加盟店が注文を受け、出前や配達、修理に出向く。市は「外出しづらいお年寄りの安否確認にもつながる」と期待する。

お年寄りの買い物支援17日から 宜野座・読谷(3/17)
 徒歩圏内にスーパーなどがない高齢者などの「買い物弱者」を手助けしようと、移動販売車で地域を回り、食品を販売するサービスが17日から、宜野座村と読谷村で始まる。10日、移動販売車「紅小町号」が宜野座村の宜野座区事務所で披露され、来場者が食材や加工品などを試食した。

■育児

(ニュースの扉)室井佑月さんと訪ねる保育の現場 我が子のため、疲弊する母親(4/7)
 「シングルマザーの『現場』を知っていたら、責められないんじゃないかって思う」。埼玉県富士見市のマンションの一室で先月、男児の遺体が見つかり、ベビーシッターが死体遺棄容疑で逮捕された。作家・室井佑月さんは、シッターを雇った母親を責める声があることに違和感を持つ。

■ハンセン病

【東京】中国の林さんが東村山で作品展 ハンセン病回復者(4/6)
 東村山市の国立ハンセン病資料館(青葉町4丁目)で5日、中国のハンセン病回復者、林志明さん(85)の書画作品展が始まった。林さんは「日本と中国のハンセン病回復者との交流が進むとうれしい」と話す。5月11日まで。

【熊本】闘いの記録、700号 ハンセン病元患者の機関誌(4/3)
 ハンセン病国立療養所菊池恵楓園(合志市)で、入所者自治会によって発行されてきた機関誌「菊池野」が700号を迎えた。創刊から60年余り。国策で隔離され、その後も繰り返される差別の歴史の中で、心の叫びを詩や短歌に込め、つづってきた。

ハンセン病:暗黒の歴史、繰り返さぬと決意 群大医学部生が療養所見学 元患者の体験談も――草津「栗生楽泉園」(4/12毎日新聞群馬版)

ハンセン病差別語り継ぐ…大阪 (4/11読売新聞)

「子供」禁じた日本問う ハンセン病比の元患者には子宝(4/9東京新聞)

ハンセン病療養所:入所者、職員削減阻止へハンスト抗議も(4/5毎日新聞)

eye:たくましく生きる インドネシア・ハンセン病元患者らが暮らす村(4/5毎日新聞)

ハンセン病全療養所を世界遺産に 長島愛生園自治会長が提案(4/5山陽新聞)

比台風:被害から5カ月 自宅も農園も失った ハンセン病回復者、落胆 クリオン島(4/4毎日新聞)

県内未提訴者相談を ハンセン病訴訟、請求期限あと2年(4/3琉球新報)

悼む:俳人・村越化石さん=3月8日死去・91歳(3/31毎日新聞)