メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

文字

観字紀行

「厩」を訪ねて~北東北の旅・後編

桑田 真

拡大
 「厩」をめぐる旅。青森から岩手に場所を移します。目指すは、岩手県一関市の千厩町(せんまやちょう)。東京からたどったルートを戻ります。まず青森駅から特急と新幹線を乗り継いで盛岡へ、さらに「やまびこ」に乗り換えて30分ほどで、岩手県のJR一ノ関駅に到着しました。千厩へは、路線が竜の形をした「ドラゴンレール」(大船渡線)で1時間弱ですが、この日も、ここからは車で旧千厩町を目指します。国道でまず目に入った看板は「白+ヒ」で書かれていました。

拡大「千厩」の文字を発見
拡大かわいらしい馬の絵も

拡大道路標識は?
 訪れた日はあいにくの雨でした。国道284号を東へ40分ほど走ると、旧千厩町に入りました。馬のマークがかわいらしいですね。やはり馬と縁の深い町なのでしょうか。

 千厩町は2005年9月20日、一関市、花泉町、大東町、東山町、室根村、川崎村と合併し、新しい一関市の一部になりました。旧町の人口は1万3千人ほどです。

拡大店の看板は?
 走っていると、いろいろな看板が目に入ります。「白+ヒ」もあれば、「既」もあります。国道284号から市街地へ入り、JR千厩駅にいってみました。

拡大ホームで
 「白+ヒ」で統一されているかと思いきや、ホームに設置されていた駅名表示は「」もありました。

 駅員さんに話をうかがうと「そういわれてみると駅名などは『白+ヒ』で書かれてあることが多い。普通、手書きするときは『既』だと思う」とのこと。駅待合室の掲示物には、「既」のものもありました。

拡大線路のわきには
拡大駅の構内は

 国道へもどり少し走ると、「名馬 大夫黒顕彰碑」という表示を発見しました。行ってみましょう。

拡大「名馬 大夫黒顕彰碑」
 「大夫黒(たゆうぐろ)」は源義経の愛馬。「平家物語」に書かれた「一の谷の合戦」では、急斜面を駆け下りて平家陣営を急襲した「鵯越(ひよどりごえ)の逆落とし」の活躍が知られています。 その出生地にはいろいろな説がありますが、千厩もその一つ。奥州藤原氏三代秀衡が義経に贈ったとされています。顕彰碑は、千厩の地から歴史に名を刻んだ大夫黒をたたえています。隣には、朝日新聞に連載され、1966年の大河ドラマの原作になった村上元三の小説『源義経』の一節を刻んだ文学碑がありました。三厩に続き、ここでも義経と馬の伝説に出会いました。馬と義経と「厩」の不思議な縁を感じてしまいます。