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文字

観字紀行

単位をたずねて三千粁?~チョコラBB編

森 ちさと

 前回、青梅で縁に恵まれて、古い単位の漢字にたくさん出会いました。実はその前に1カ所、立ち寄ったところがあり、そこである物を発見していました。

拡大商品博物館の向かい側。まさにレトロ

 昭和レトロ商品博物館です。同じ商店街にあるのですが、前回とは逆に旧青梅街道を東京方面へ歩いた先にあります。すぐ隣には赤塚不二夫会館もあり、観光を意識した、商店街で最も華やかな場所です。映画の看板はもちろん、身近な商品の古いパッケージなど昭和の懐かしいアイテムを集めた施設で、実はこの博物館があるので青梅に狙いを定めていました。きっとここに何かある!

 博物館の玄関は引き戸。ここから入って細い通路を進みます。その先にあったのは……

拡大昔懐かし、駄菓子屋のセット

 なつかしい駄菓子屋のセットです。照明もぐっと抑えられていて、レトロな雰囲気が一層増しています。子ども時代、近所の公園の脇に小さな駄菓子屋がありました。強く印象に残っているのが、薄暗い店内の高いところに置いてあった大きな瓶。何かえたいの知れない物に見えました。その高さと大きさが、子どもにとっては、とても恐ろしいものに思えたのです。お店に行くたびに、低い棚に並べられたふ菓子とお餅とチップスをローテーションで買っていたものです。あの瓶に何が入っていたのか、今もわかりません。

 話を戻して、このセットにはお菓子はもちろん、飲み物の缶も展示されていましたが、残念ながら単位はすべてアルファベットでした。

拡大富司純子(当時の芸名は藤純子)さん主演「緋牡丹博徒」の看板が中央に

 次はやっぱり映画の看板。

 ここもあちこち眺めましたが、気になる字体の漢字はたくさんあるものの、空振り。

 しかしまだまだめげません。次の展示から、おもちゃや薬といった、狙いどころの商品が続きます。

 おもちゃのコーナーでひときわ広いスペースを占めていたのが、これ。

拡大軍人将棋

 横に置いてある箱に「大型行軍将棊」とあります。「軍人将棋」とも言われる、ボードゲームです。駒の種類は「大将」「中将」といった階級から「地雷」「スパイ」までさまざま。しかし一番気になったのは「ヒコーキ」。なぜ漢字ではないのでしょう……?

 他にもいろいろなパッケージやおまけのおもちゃなどがありました。大きさの表示で何かないか狙っていましたが、またも見つかりません。少し焦ってきました。

 そして本丸、薬のコーナーです! 狙い目はもちろん「瓦」たち。現在の薬の成分表は「g」や「mg」があふれていますから、期待が高まります。

拡大「メンタム」の字の下に「12瓦入」
拡大驚きの商品説明

 横幅2メートルほどの展示ケースに、薬本体や箱が所狭しと、しかも順不同、列をなさずに並べられています。現在でもそうですが、薬の箱はあまり大きくありません。1辺が10センチもない箱に小さな文字が連なっているので、これはかなり忍耐を要する作業になりそうです。

目を皿にし始めて数分後、一つ目は案外あっさり見つかりました。

 鮮やかな青が目を引くメンタムです。「メンタム」の文字の下に「12瓦入」。もちろん、瓦が12個入っているのではなく、12グラム入りということ。ちなみにメンタムの説明版にはちょっと恐ろしいことが書かれています。

 「『万能薬』というコピーのため、オブラートで包まれて飲んだり(胃薬)、ポマードとして使われるなどの珍使用例も」。ポマードはともかく、飲んでしまった人はどうなったのでしょうか……。「珍」どころではありません。