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文字

観字紀行

単位をたずねて三千粁?~チョコラBB編

森 ちさと

 文字の小ささに慣れてくると、「瓦」は次々見つかりました。

 薬の展示の隣には化粧品や殺虫剤の展示があり、そちらにもあります。

拡大下のエフェドリン錠に「瓦」
拡大こちらもアドルム錠に「瓦」
拡大資生堂の(!)殺虫剤にも「瓦」

 しかし、「瓦」ばかりで、ミリグラムがどうしても見つかりません。なぜかこちらは「mg」ばかり。展示ケースの前を行ったり来たり、何度も何度も見直して数十分。ああやっぱりダメか、と諦めかけたそのとき。ついに見つけました!

 製薬会社・エーザイ(東京都文京区)のビタミン剤「チョコラBB」の箱です。1錠中の成分表示で「瓱」のオンパレード!

 箱の大きさは8センチほど。「瓱」の文字の大きさに至っては2ミリぐらいしかありません。粘ってよかった!

拡大成分表示に「瓱」がずらり
拡大成分表示を拡大してみました
拡大「瓱」の文字は2ミリくらい?

 それにしても、これだけ同時代の薬が集められていて「瓱」が1箱だけ、というのが不思議です。

 そもそもこれらの単位の漢字は、1891(明治24)年に気象用として作られましたが、1922(大正11)年にすべてカタカナで書くことが決まりました。しかしその後も、前回の「和服裁縫全書」のように使われています。朝日新聞でも特に見出しでよく使用されました。カタカナと比べて字数を少なくできるからでしょう。そして、終戦とともに姿を見なくなります。

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(左)単位の漢字を紹介する記事=1891年7月28日付東京朝日3面(右)本文は「七百キロ」で見出しは「七百粁」。最下段には「二〇粍砲」も=1945年4月8日付東京朝日2面