(2月1日付朝刊に掲載した「ことばの広場」を再録しました)

 健康医療情報サイトの公開中止問題で注目される「キュレーションサイト」。旬の話題やニュースを集めて作られ、「まとめサイト」とも呼ばれます。

 校閲の仕事では、誤字脱字などの点検だけでなく事実確認も重要です。官庁や企業の公式サイトなど信頼できる情報源を探すネット検索は欠かせません。

 しかし最近、検索するとキュレーションサイトが表示されることが多く、当事者が発信した公式情報にたどりつきにくくなりました。これらのサイトは文体が伝聞調だったり、転載自由のフリー素材の写真が使われたりしていて、正確な事実確認に堪えるものではありません。

 キュレーションとは情報などを特定のテーマに沿って集めること。従来は博物館や美術館などの学芸員を「キュレーター」と呼び、「オックスフォード英語辞典」はフランス語やラテン語の「世話する」意味の言葉から派生したとしています。英語の「キュア(癒やす)」も同じ語源とされ、医療系サイトで問題が発覚したのは皮肉です。