(8月23日付朝刊に掲載した「ことばの広場」を再録しました)

 「違(ちが)くて」「違かった」「違くない」。こんな言葉に触れる機会が増えていませんか? 読者から、「そうではなくて」などの意味で使われるこうした語に違和感がある、という声が寄せられています。

 周りに聞くと、特に抵抗なく使っているという人と、何か引っかかりを感じるので使わないという人に分かれました。「書き言葉では使わないが話し言葉で使う」「ツイッターなど、ネット上のやりとりでもよく見かける」という人もいました。

 「違くて」などの表現には、そもそも動詞の「違う」を形容詞のように活用させて使っている、という特徴があります。これが、違和感を生む原因になっているようです。

 「問題な日本語」(北原保雄編)によると、動詞の「違う」は、たとえば「AはBと違い、優秀だ」など、もともと「違い」という形でよく使われていたといいます。「白い」や「長い」といった形容詞と同じく「い」で終わる形をしていて、使われ方も形容詞に似ていたため、形容詞のように活用させて使われるようになったのではないか、と説明しています。