(7月25日付朝刊に掲載した「ことばの広場」を再録しました)

 犬や猫、ウサギ、アルパカ……。動物の豊かな毛並みの様子を、「モフモフしている」と表現しているのを見たことがありませんか? 毛足の長い動物をなでることを「モフる」、動物そのものをさして「モフモフ」と呼ぶこともあるようです。

 いかにも柔らかそうな雰囲気のあるこのことば、書籍の国語辞典にはまだ見当たりません。一方で、NHKでは動物番組のタイトルとして使われたり、SNSでは動物の写真に添えられていたりと、何かと目にする機会が増えています。

 ことばが人に与える印象について研究する電気通信大教授の坂本真樹さん(認知科学)によると、モフモフが使われるようになったのは2000年代に入ってから。10年あまりであっという間に広がったそうです。「音の響きそのものが、それまで使われることの多かった『フワフワ』や『フサフサ』よりも優しく、あたたかいのが特徴。柔らかさを表すだけではなく、対象への愛情をこめて使われることが多いのでは」