(8月24日付朝刊に掲載した「ことばの広場」を再録しました)

 民法の改正で、成人年齢が18歳に引き下げられることになりました。146年ぶりの変更です。「大人」とは何かがニュースでも話題になりました。

 大人にまつわる言葉だと最近知って驚いたのが「おとなしい」です。「大人」を形容詞化したのが「大人しい」で、「大人らしい」が原義とされます。「温和しい」とも書きます。

 筆者は子どもの頃、こう言われると、うれしくはありませんでした。「活発ではない」と言われたように感じたからです。

 日本国語大辞典は①年長者らしい思慮、分別がある②成人している。大人びている③従順、温和である。穏やかである。落ち着いている④着物の柄などが地味で落ち着いている、の意味を載せます。現代では主に③の意味で使われます。

 古語大辞典(小学館)は「穏やかだ、すなおだ、温順だ」について、中世以後に現れて主流となったとします。

 「穏やか」は大人の一面にすぎないのに、なぜでしょうか。