(12月12日付朝刊に掲載した「ことばの広場」を再録しました)

 きょう12月12日は「バッテリーの日」。車やスマホの電池が思い浮かびますが、野球で「バッテリー」といえば投手と捕手。バッテリーの日を定めた電池工業会は、プロ野球の最優秀バッテリー賞の協力団体でもあります。全く違う意味は、どのように生まれたのでしょうか。

 英和辞書によれば、もともと砲台、放列を指す言葉で、原義は「連続して打つ」。意味は次々に派生して、音楽の世界では「打つ」にまつわる用法も生まれました。例えばマーチングバンドの世界では打楽器をバッテリーと呼びます。また、法律学では暴行という意味です。

 野球のバットと同様、batには「打つ」の意味があります。野球ではバッテリーが守備側、バッターが攻撃側ですが、同じ語源の言葉です。

 一方、「打」から離れた用法も生まれました。「a battery of」は「多くの」「一続きの」を意味します。「電池」の意味はここから来たようです。かつては実験で電気が必要な場合、静電気をためておけるライデン瓶という道具を使いました。ライデン瓶をいくつもつなげた様子をバッテリーと呼んでいたため、電池もそう呼ぶようになったとされます。